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東京大学はいつも雨降り

東京大学総合研究所で、「鳥のビオソフィア ―山階コレクションへの誘い―」を見る。
さるブログで知っていたのだが鳥の標本だしスルーしようかと思っていた。
しかし、日経新聞の紹介で20世紀前半のモダニズムなど様々な芸術運動の概念を用いた空
間構成が特徴の企画だ、なんてあったので見に行ってきました。
構成主義云々ということよりも、それぞれの鳥の剥製とその研究の存在感に圧倒された。
展示されているものでいえば鳥の剥製よりも骨格の標本にリアリティを感じた。
それは、彫刻ように見えたからだろうか。それとも本来は目にすることのない構造が見えるから
だろうか。
鳥類研究者の部屋(?)はいかにも怪しい雰囲気が漂っていた。説明文には「優雅で贅沢な研
究」とあった。さもありなんと思う。
鳥だけでもこんなに種類があって(当然全部ではない)、その違い、大きさや形、色彩の多さを
思ったとき、「地球」ということが頭に浮かんできた。
これらの鳥たちは地球上に産まれ死んでいく。なかにはすでに絶滅した種類もある。
地球上でほんの一時期だけ存在していたもの。そのことが宇宙の広がりの大きさを連想させず
にはいられない。永遠にあることよりも、ほんの一瞬でも現在のほうが大事に思えてきた。

タカ・イシイギャラリーで、畠山直哉「Ciel Tombé(シエル・トンベ)」を見る。
「Ciel Tombé」とは、地下採石場跡の天井が剥がれて墜ちている状態を指す用語のこと。直
訳すれば「墜ちた天」という意味になる。
ヨーロッパではこんなことをしていたのね、と思う。撮影に関しては、ライティングが巧妙だ。
カウンターにあるフランス語で書かれた手描きの図解がよくできていた。よく見ると作家のサイ
ンがある。
帰り道、本人とすれ違う。サングラスをかけていた。


Now Listening : 六文銭 BOX
六文銭 / / ベルウッドレコード




「キングサーモンのいる島」はいいアルバムだ。
面影橋は神田川にかかる橋で、早稲田にあります。
by pprivateeye | 2008-05-13 20:05

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye