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都写美はずいぶん久しぶりだった。

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2018年4月11日(水)

東京都写真美術館で映画を観る。スペイン生まれでメキシコに帰化した、ルイス・ブニュエル監督特集。観たのは「皆殺しの天使」(1962、メキシコ)と「ビリディアナ」(1961、スペイン、メキシコ)。
「皆殺しの天使」はシュルリアリスム的な内容。ブルジョワジーたちの晩餐が終わり、さて帰ろうという段階になっても誰も帰らずに翌朝を迎えてしまう。前夜団らんした部屋から誰も出られないということに気付いて次第に狂的になっていく。全員がパニックになってもおかしくない状況だが、それを押し留めているのは自分たちは上流階級の人間だという矜持だった。あるきっかけでその魔法のような状況は解決されるのだが、今度は教会の中で同じ状態になってしまう。背筋が冷っとするような怖さがある。
「ビリディアナ」は主人公であるビリディアナの信仰が打ち砕かれてしまう。修道院から一時叔父の邸に帰省していた主人公はその叔父からレイプされそうになる。叔父は止まったものの、翌日自殺してしまい、修道院に帰ろうしていたビリディアナは邸に戻る。邸では浮浪者などを集めて食事や仕事、休む場所などの施しを与える。ある日、邸のメンバーが外出しているときにその浮浪者たちが乱痴気騒ぎを起こしてしまう。その途中で、レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」をパロディ化するのには笑えた。外出から戻ったビリディアナは今度は浮浪者の一人に襲われる。未遂とはいえ二度のレイプに会い、宗教心から行っていた施しの成果は灰燼に帰してしまい、生きる目的を失ってしまう。信仰が否定されたような内容は、スペインやイタリアで上映禁止となったのも肯ける。


◆清里フォトアートミュージアム収蔵作品展「原点を、永遠に。―2018―」前期<歴史篇>、東京都写真美術館 B1
写真史に名前を残すような作家と、清里フォトアートミュージアムがヤングポートフォリオで購入した作家たちの作品がびっしりと展示されている。どれも個性のある作品でお腹いっぱいになるのは必然。そのなかで特に面白いと思ったのは細江英公「鎌鼬」だ。同シリーズ最初の展示の作品だと思うが、銀が浮いてきて一部が反射していた。プリントも生き物だと思えた。また、アービング・ペンが撮影したマルセル・デュシャンのポートレートはプラチナ・プリントで、撮影者、被写体、撮影方法(二枚の壁に囲まれた狭い場所)、プリントとどれも興味深いものだ。


◆森まき写真展「宇宙服の中から」、アメリカ橋ギャラリー
WSの写真仲間の展示。タイトルの宇宙服は各個人がそれぞれ独立した一個の存在である、というような意味らしい。写真は作者が感じた瞬間を捉えたもので、写っているものに意味はない。ただし見る側はその写真から独自のものを読み取ってしまう。そんな作品の中では薄い長方形のものが水平にある作品と、灰色の岩のようなオブジェに見える作品がいいなと思った。







  




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by pprivateeye | 2018-04-14 01:46 | 映画 | Comments(0)
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写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye
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