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「BOSO」もカッコいいと思う。

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8月18日(火)

・Jon Erwin Staeheli 写真展「迷宮/WANDERING」、ギャラリー冬青
作者はスイスの人。モノクロでスクエア、少し35mm。風景や木が形作るものに惹かれているようだ。特に目についたのが中央が向こう側に抜ける、いわゆるトンネルのような構図だ。これはある意味では日の丸構図と同じなので、数が多いとちょっと気になる。木々の枝が絡み合っていたり、霧で視界がボンヤリしていたりする風景はタイトルに合っていると思うが、どちらかと言えばそうでないもののほうが多かったと思う。いいなと思ったのは川原で撮られた35mmの2枚だ。鳥居が見えるので日本だと思う。展示以外のプリントも手に取って見られるように置いてある。裏側にはプリントや日時などのデータが記入してあり興味深い。覆い焼きや焼き込みのデータも書かれている。また、表側の左下には作者の姓が押し印されていた。


・今井宏写真展「Another Planet」、新宿ニコンサロン
以前から少し見せてもらっていた房総半島を撮ったシリーズだ。6×7のカメラで撮られたモノクロ・プリント。大全紙を中心にデジタル出力でさらに大伸しされたものも含めて50点の展示だ。作者の意気込みが表れているともいえるが、ちょっと点数が多いような気がした。構成は四つに分かれているようで、最初がタイトル通りどこのどんな風景かもわからないSFの世界を連想させるような写真。次いで、そういった場所を全体像がわかるようにやや説明的に撮ったもの。三番目が人の気配を感じさせたりしてノスタルジックな連想が働くもの。最後が現在の電力事情をアイロニカルにまとめた風刺作品になっている。好きなのは二番目のものだな。全体を見せているにもかかわらずスケール感がなくなったりして楽しい。最後のものは、銀塩でなくデジタル主力で白の余白のないプリントで固めたほうが内容に即しているように思えた。掲示されたテキストには作品の社会的な意味合いにはまったく触れられていないが、きちんと写真集にまとめるときはそれなりの文章をつければかなり尖がったものになると思われる。それからちょっと残念だったのは会場のライトの色味が悪いものがあり、プリントがまったく違ったものに見えたことだ。


・日本鉄道写真作家協会写真展「夜汽車」、新宿ニコンサロン
プロの写真家によるグループ展。タイトルにあるように郷愁を誘うようなシーンが並んでいる。60点以上あると思うが似たものがないのはさすがだと思う。夜、列車の写真を撮るだけなのにいろんな切り口があって面白い。モノトーンに近い作品はあったがモノクロのものはなかった。一番すごいなと思ったのは夜空を長時間露光で撮った作品だ。星の光跡が二つになっていた。つまり南の空と北の空が同じ画角のなかに収まっているということになる。一体何ミリのレンズを使ったのだろうと思ったが、作家らしき人たちはお話が尽きないようで聞けなかった。
by pprivateeye | 2015-08-19 00:32

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye