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見えるもの/見えないもの

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7月14日(火)

・「《写真》見えるもの/見えないもの #02」、東京藝術大学大学院 陳列館

2007年に次いで二回目の企画展。
この日は参加作家それぞれによるフロアレクチャーがあり、どういう意図、どういう方法で自身の作品を作ったのか簡単だが解説があり面白かった。同様に、図録にも作品制作の方法や表現活動についての質問に各作家が答えているので、最近では珍しく図録を購入した。

芸大美術部教授で写真家の佐藤時啓さんがキュレーションを行っており、テキストにこんなことが書かれている。

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「見える/見えない」という問いは、すぐに「存在する/しない」あるいは「実像/虚像」という二項対立を連想させろ。そして、その連想は楽しい。迷宮に入り込んだ思考はそれだけでも意味のあることだと思うが、それを作品という形にしたときどれだけ理解されるのか。そもそも同じ迷宮を歩めというのが無理なこと。佐藤さんも「・・・作品は、無限の意味を持ちえ、また同様に無限の解釈をも生み出します。」と書いている。

12人の作品に中では下村千成さんの鏡を用いた作品が好みだ。鏡は風景の中に存在するだけで虚構の世界を見せてくれる。図録を見ると、大きな鏡を林の中に設置して撮影したり、ここの館外にその鏡を展示するなど、その作業は大がかりで大変だと思う。

佐藤さんは東北大震災の際、仙台にいたそうだが、そのときもその後も被災地の写真は撮れなかったとのこと。質問でなぜかと聞かれて、答えたのが「自分は自分のために写真を撮っているから」というもの。なぜ写真を撮るのか撮らないのかということに対して一番すっきりとした答えだった。
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by pprivateeye | 2015-07-27 10:54 | Comments(0)