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4年間で6000枚

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7月21日(火)

・鈴木吼五郎写真展「グローバリゼーション、その具体的現場の記録および社会構造の或る断面の可視化」、銀座ニコンサロン
キャプションに、写真を通してアクチュアルな世界(商品やマーケット、資本主義経済の実態?)があることを示したい、みたいなことが書かれていた。その現場を写した作品は、低賃金による過酷な労働というありきたりな時代遅れの印象はない。むしろ豊かさが広がっているように見えた。

・Renato D'Agostin「Kapadokya」、ライカギャラリー東京
粒子と、黒が目につくプリントだ。覆い焼きなどはあまりきれいではなかった。場所はあまり関係がないのではなかろうか。

・吉田志穂展「INSTANCE」、Guardian Garden
鷹野隆大のテキストは少し外れているような気がした。情緒性は皆無だと思う。平面もまた現実ではないのか。むしろ「写真」という形で作者が自身の行為を提示していることこそ問われるべきだと思う。いくら複写を繰り返そうと、インスタレーションの形で展示しようと、それは印画紙上に表現された「写真」でしかない。本人のキャプションには、日々の写真は何かの誘導や別の文脈で情報を見ているが、その既存の支持や文脈から離れたところで写すこと、見ることの新しいシステムを考えている、とあった。


夜、青山ブックセンター本店での「畠山直哉&最相葉月トークイベント」に出席。イベントのタイトルは、“映画『未来をなぞる』と、写真集『陸前高田 2011-2014』をめぐって”。料金にイメージフォーラムで8月に上映される映画『未来をなぞる 写真家畠山直哉』の前売券が含まれている。この映画は2月にアーツ千代田での完成試写会で観ているが、もう一度観てみたいと思っていた。映画への関心はあくまでも「写真家畠山直哉」にある。暗室でのシーンはもっと多くてもいいと思っているくらいだ。
今回の畠山さんの話は4月の銀座ニコンのときほど写真や美学について触れておらず、話し方自体もリラックスしているように感じられた。それでも、近代の美への批判、美しい写真というものについて、慎重に議論をする必要がある、との持論を述べていた。撮っているときは昔のものがないと思っていたが、しかし、いまではこのとき撮っていたものがない、という感覚。記録の意味合いが出始めている。撮っておいてよかったというわけではないが、仮にこれらの写真がなかったら残念だと思う。すべてが嫌になるほどではない。それに、美しく撮れたらちょっとうれしい。etc.
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by pprivateeye | 2015-08-05 01:34 | Comments(0)