<午前十時の映画祭>
2011年 11月 17日
この映画は大分以前にどこかでどんな文脈の中で書かれていたのか忘れてしまったが、絶対観ておくべき映画だ、というのを読んだ記憶があった。
「午前十時の映画祭」のラインナップでも最も楽しみにしていたものだ。
監督はフェデリコ・フェリーニ、音楽はニーノ・ロータ、製作は1954年。
ジェルソミーナがキュートでかわいい。決して宣伝文にあるような「知的障害」でも「頭の悪い」女性でもない。単に教育を受けていないだけだと思う。訛りの違いで出身地を尋ねるところなど鋭い。
彼女の泣いたかと思ったらすぐに笑顔を見せるクルクル変わる性格は、感情は移ろいやすいのではなく、いくつもの感情が並行しているのだろう、という感想があったが言いえて妙だと思う。
キリスト教が背景にあるのだが、そのことが映画を多層的にしており、膨らみの大きなものにしている。
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