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「路上で撮ったものは路上に返す」

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◆高梨豊写真展「PORTRAIT」、gallery bauhaus
70~80年代に撮られた作品。植草甚一や村上春樹など、これまでに本の口絵とかで目にしたことがあるものが結構あった。
B1にある時計のテーブルのところに高梨さんが座っているのが階段の途中でわかる。
その高梨さんの視線を感じながらB1フロアの作品を2回見て、大島洋の解説を読んで、ようやく高梨さんに話しかける。写真家には初対面でも何度か直接話しかけたことはあるが、いままでで一番緊張した。
バスの車内から街並みを撮影するシリーズはまだ撮っているそうで、「今日も撮ってきました」と嬉しそうにシルバーパスをわざわざ見せてくれる。
高梨さんは、ひとつのシリーズは方法論をきちんと決めて撮影するが、このバス車内からのシリーズも着地点は大体決めてある。そして、シリーズの最終形は写真集だそうだ。
現在ケルンの大きなギャラリーで写真展が開催されているそうだが、そのカタログに書かれているのが「路上で撮ったものは路上に返す」という言葉。
美術館の中で見る写真はおまわりさんが見ても普通の人が見ているのと同じだが、写真集はおまわりさんが見ればやっぱりおまわりさんだ。と、高梨さんがこの通り説明してくれた。


◆企画展「ながめる まなざす」Division 2 村越としや・山方伸、UP FIELD GALLERY
オープニングパーティにお邪魔する。
二人の作品は何度も見ているが、同じように郊外をモノクロの35mm横位置で撮っているのに、作品から受ける印象は別のものだ。
共通しているとすれば、ともに冷静な視線ということか。
村越さんの作品は雨とか霧の日に撮影していてウェットになりやすいのにウェットなのは写っているものだけで、ドライというか作者が作品と距離を置こうとしているようだ。
山方さんの作品は今日の東京新聞に書かれている作品評のように、あらゆるものを等しく見えるものとして一元化している。そのため、その世界に見る側が入り込む余地はない。外から見るしかない。





  



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by pprivateeye | 2010-06-04 23:20 | Comments(0)