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100年

太宰治の生誕100年とかで、新潮文庫が目についた。

富士には月見草―太宰治100の名言・名場面 (新潮文庫)

太宰 治 / 新潮社


ちょっと立ち読みして、『右大臣実朝』からの引用に惹かれてしまった。
  「都ハ、アカルクテヨイ。」
  「平家ハ、アカルイ。」
  「アカルサハ、ホロビノ姿デアロウカ。人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ。」

あとがきで長部日出雄が、『お伽草紙』はわが国の文学史上もっとも痛快なパロディーの最高傑作である、と書いているのを読んで、この2冊を購入。

惜別 (新潮文庫)

太宰 治 / 新潮社

お伽草紙 (新潮文庫)

太宰 治 / 新潮社


奥野健男も『お伽草紙』の解説で、太宰治の全作品の中で芸術的に最高の傑作と考える、と書いている。
学生の頃、『斜陽』とか『人間失格』、『晩年』、「走れメロス」などを読んだが、そのとき『お伽草紙』を読んでいても多分ピンとこなかったのかもしれない。
それにパラパラを見ただけでも、文体にいろいろな工夫を凝らしているのがわかる。
by pprivateeye | 2009-06-05 21:02

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye