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風の冷たい日だった。

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2016年12月16日(金)

移動途中の大手町の時計店にベルトの長さを調節してもらおうと立ち寄った。国産が540円、海外製なら1080円と言う。普通のベルトのコマを外すだけでなぜ費用が異なるのか。その差額は何の対価か分からないので、実際には馬鹿らしくなって店を出た。で、新宿ビックロの時計サービスセンターで調整してもらう。もちろん540円で。


・草彅裕写真展「SNOW」、コニカミノルタプラザ・ギャラリーC
地元秋田の雪をモノクロで撮影。展示は、雪の降っている夜だけ。自動車に雪が積もっているカットなど、生活感を感じさせるものも選ばれており、単なる雪景色の写真ではなくなっている。橋の中央で撮影されたものが、雪が生き物のように丸く膨れ上がって見えるのが印象的。他では、降る雪が夜空の星のように見えたり、これは月面かといいたくなるようなカットがよかった。

・山下海写真展「群像―辺境に生きるひとびと」、コニカミノルタプラザ・ギャラリーB
アジア各地の田舎でのポートレイト。被写体と少し距離をおいて全身を捉えており、横位置での撮影なので周囲の状況もよくわかる。彼らが確かにそこに住んでいるというのが伝わってくる。人物も笑顔がではなくほとんど無表情なのがいい。

・甲賀民人写真展「雪街」、、コニカミノルタプラザ・ギャラリーA
フラッと旅した先でのモノクロスナップ。キャプションのすぐ横のカットがよかった。高めのコントラストが、雪の翌日の陽の光りのまぶしさを連想させた。少し右上がりのカットが多く、撮影のときのクセを思わせて面白い。

今回の3人の作者の名前はどれも独特でカッコいい。
今年もアンケートに答えてカレンダーをもらった。来年1月で閉館になるので最後のカレンダーだ。


・ハービー・山口写真展「and STILLNESS ――あの日のプラハ、ワルシャワ、ブダペスト・・・・・・東ヨーロッパ
1985-1996」、Books and Modern
以前、中目黒のギャラリーで見たこともある写真もあった。今回はデモの写真が昼間の1点だけで、前回よりも「革命」という要素が抑え気味に思えた。チョートクさんと同じ時期にハービーさんも東欧にいたのだと思うと不思議な感じがする。チョートクさんの1985年のプラハ(先日のバウハウス)よりも、時代というものが感じられた。ハービーさんの写真ほうがジャーナリスト的な視点がやや強いということか。


・amanaプラチナプリント作品展「瞬間を、永遠に」、IMA gallery
新しい手法によるプラチナプリント。パンフレットには、最新のデジタル技術を用いた世界に1台の紫外線露光システム、と書かれている。よくわからなかったのでギャラリーのプリントディレクターの方から説明を受ける。
まず、ネガを読み込んで(スキャンして)からプラチナ塩を塗布した印画紙に露光する。この場合のポイントは、フィルム(ネガ)を通して露光するのではないということ、銀塩の引き伸ばし機と同様に拡大できること、プラチナ塩を塗った刷毛の跡を出すことなくネガの形がそのままプリントされること、など。
プリントの色の違いは主に現像液の違いによるもので、銀塩で調色したような黄色味をおびたものが従来のプラチナプリントに近いとのこと。
写真は、モナリザが展示されている部屋のものが一番の好み。スローシャッターで人物は動きでブレており、モナリザだけが見ている。モナリザが見ているという感覚がよかった。でも、これはプラチナ云々とは関係がないな。


最近は帰宅する前に喫茶店に入って、写真展の印象をDMの白紙のところにメモしている。今日は六本木のマックでその作業を始めたら、わらわらと怪しい格好をした人たちが10人ほどやってきて近くのテーブルに着いた。よく見るとそれぞれスターウォーズのキャラクターの扮装をしている。なかにはヨーダのように顔から髪から緑色の人もいる。そしてライトセーバーが何本もテーブルに並べられた。今日から映画「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」が上映されているのだった。でも、東京って六本木って変な人がいるのね。




  
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# by pprivateeye | 2016-12-17 00:37 | Comments(0)

ルーニイ引越し

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2016年12月14日(水)

・正岡絵理子写真展「羽撃く間にも渇く水」、TIP/72 Gallery
キャプションに生命讃歌とあった。写っているものはネズミの死骸とか豚の頭蓋骨とか変な顔をした子供とか、不気味なものが多かった。生の中の闇ということか。

・「Le bal Part.3」、ZEIT-FOTO SALON
このギャラリーも最後なので2回目。畠山さん、松江さんの写真は、『写真をアートにした男』に書かれていた中東での撮影旅行のときのものだと思う。石原さんと桑原さんを写した荒木さんの作品が売れていた。前回のものも同じ人が買っているだろうか。

・下瀬信雄写真展「つきをゆびさすⅡ」、銀座ニコンサロン
仏教用語で「指月(しづき)」というのがあり、月が法(真理)で指が仏教の教え、ということらしい。日常のスナップだが色が強調されているので、普通の出来事が特別なことのように思えてくる。

・ササガワヨウイチ写真展「ヨコハマ モダン スタイルズ」、ルーニイ
モダンという言葉から感じる古さを表しているような、彩度を抑えた色味がよかった。特に最後のコカコーラステーションは1950年代の雰囲気のモダンだ。ただ、被写体を画面隅に置いて大きく空間をとったカットが目立ったのはやり過ぎのように思えた。

ルーニイ・247フォトグラフィー(これが正式名称!)は現在の四谷から、2017年1月10日より中央区日本橋小伝馬町に引越ます。名称も「ルーニイ・247ファインアーツ」と変わり、再出発とのことです。展示スペース、ブックショップなどが広くなり、プリントビューイングルームも設けられるようです。近くにはアイアイエーギャッリーやギャラリーTARO NASUがあります。

・磯貝琢哉写真展「霧は深い」、TOTEM POLE
DMから緑の地平線のようなものをイメージしていたが、菅平でのラグビーの合宿風景だった。少し先がまったく見えなくなるほど濃い霧で、当然のことながらカメラはびしょびしょになってしまったとのこと。本業がスポーツカメラマンとのことでこのときも取材だったがとても無理で、自分のためにパチパチ撮りまくったらしい。入口左側の2点がなかったらラグビーとはわからない。

・臼田健二写真展「冬立ちぬ」、ギャラリー冬青
冬の雪景色をモノクロで撮るというのは少し単純なような気がして、色のない世界をカラーで撮ったら面白いのではと思いながら何度も見ていた。黒いプリントのなかに木々が白く見えるものがよかった。以前に銀座ニコンサロンで「Water Way」という展示をしている人だった。こんなことを言うのも失礼かもしれないが、今回はプリントがすごくきれいだった。


ちなみに、外神田にある若手写真家たちの自主ギャラリー「Locker Room Gallery」も2017年1月22日でクローズするとのこと。




   

   
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# by pprivateeye | 2016-12-15 00:16 | Comments(0)

「放蕩と懶惰の意味をとりちがへ、春」

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2016年12月7日(水)

恵比寿のLIBRAIRIE6/シス書店へ行く。山尾悠子の若い頃の歌集『角砂糖の日』が同店から新装版として再刊されたのでそれを求めてのことだ。店内では挿絵に使われた、合田佐和子、まりの・るうにい、山下陽子の3人の作品が展示されていた。店内の飾りとか置物、並べてある書籍など、印象は山尾悠子が書く幻想小説を彷彿させるものだった。
歌集から一首。

  百合喇叭そを枕として放蕩と懶惰の意味をとりちがへ、春

26歳のときの作品。最後の「春」が山尾自身を連想させる。



・飯島美和写真展 2016、P-cott
今年のツール・ド・フランスを取材した写真。第6ステージで新城が敢闘賞を獲ったときの楯も展示してあった。お店の人によれば、皆さん手に取って写真を撮ってらっしゃいますよ、とのことだったが、楯の重さを思うととてもそんな軽薄なことはしたくなかった。スポーツ写真ではどうしても選手中心の写真になってしまうが、隅に展示されていた小さな写真が気に入った。山を大きく蛇行しながら登っていく集団を遠くから捉えたものだが、これぞロードレースと感じられてよかった。他では新城のふくらはぎの筋肉の膨らみが見えている写真がいい。ちなみにここはギャラリーではなくヘアサロンです。


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# by pprivateeye | 2016-12-08 06:46 | Comments(0)

モノクロの写真

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2016年12月6日(火)

・小瀧達郎写真展「METAPHOR カフカとの対話」、gallery bauhaus
プラハ・シリーズの最後。チョートクさんの写真に比べて端正な感じがする。チョートクさんはガバッと掴み取ってきたようなところがあるが、小瀧さんの写真は丁寧に切り取ったという印象だ。旧市街を撮っているためか、時代的に古い感じがした。ただ。カフカというイメージはほとんど連想しなかった。カフカの小説自体がプラハという街を描写しているわけではないので。

・写真展「Flowers」、写大ギャラリー
タイトルは花だが単純に花の写真ではない。強いて言えば画面のどこかに花があるというくらいの軽い意味合いのタイトルだ。だって木村伊兵衛の写真は花火だもの。イモジン・カニンハムの「タイサンボクの花」があった。これは好きな作品なのだが、アジェのデパートのショーウィンドウの写真よりも古いと知って驚いた。全体で見ても森山大道の「櫻花」は大きく抜きん出ていた。いいとか悪いとかいうのではなく、一番個性的と言ってもいい。

・石川圭花写真展「bodyscape」、CALOTYPE
タイトルがLandscapeの変形で、男性ヌードをモノのように撮影。人体という形の面白さを求めたものと、皮膚のマチエールを捉えようとしたものに分かれる。ロダンのような彫刻を連想させるものはわかりやすいし、人気もあるようだ。象のような皮膚の感じがするものとか、古い写真技法のようなに見えてしまうプリントが面白い。パーティでは久しぶりに会う人もいて楽しかった。


  
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# by pprivateeye | 2016-12-08 06:44 | Comments(0)

グループ展でどこまで見せるかは難しいね。

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2016年12月2日(金)

・「photo exhibition TIAM」恵良栄治、齋藤嘉一、田辺知之、戸叶佳克、鱒渕訓子、GALLERY niw
5人のなかで一番批評性があったのは鳥居の写真。ただ、変わらないもの=鳥居、変わっていくもの=その向こうの風景ということを見る人の自由な解釈でいい、とキャプションに書かないほうがよかった。風俗関係の写真は、作者がどうしたいのかわからず、表面的なものに留まっていたように思う。

・「駄カメラ写真グループ展 3rd」前期、アイアイエーギャラリー
チョートクさんの白飛びの写真がよかった。他には狐塚さんのレンズのせいで一部画面が流れている写真、作者の名前は忘れたがスクエアのモノクロでフィルムの端までプリントされているもの。これはビルの窓と縦と横のラインが合っていた。

・ルカ・ルピ×川口聡太「LANDSCAPES」、EMON PHOTO GALLERY
ルカ・ルピはイタリアの写真家。ボートで沖合から水辺の建物を撮影。コントラストの高い、カチッとした写真。川口さんは水平線を撮りながら、青くしたり、アオリを使ったり、ペンライトの光りを入れたりしている。ただ、話を聞いているとこれらが思いつきでやっているように思えて危うい感じがした。両者の色味とか対象とかが似ているが、ベースになる考え方は大分異なるようだ。

・大坂寛写真展「Harmony」、gallery E・M 西麻布
自作のカメラで6×12のフォーマット。カレンダー作製のための依頼仕事。場所はパリ、ローマ、ヴェニス、ハワイなど。セピア色に調色されて、画面の対象物と合わせて、長い時間の経過を思わせる。フォーマットは横長だがパノラマという印象は弱く、何でもない風景なのだが逆にそれがお手本のになるような気がする。そして大坂さんのサインがカッコいい。



   
   
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# by pprivateeye | 2016-12-08 06:41 | Comments(0)