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ルーニイ引越し

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2016年12月14日(水)

・正岡絵理子写真展「羽撃く間にも渇く水」、TIP/72 Gallery
キャプションに生命讃歌とあった。写っているものはネズミの死骸とか豚の頭蓋骨とか変な顔をした子供とか、不気味なものが多かった。生の中の闇ということか。

・「Le bal Part.3」、ZEIT-FOTO SALON
このギャラリーも最後なので2回目。畠山さん、松江さんの写真は、『写真をアートにした男』に書かれていた中東での撮影旅行のときのものだと思う。石原さんと桑原さんを写した荒木さんの作品が売れていた。前回のものも同じ人が買っているだろうか。

・下瀬信雄写真展「つきをゆびさすⅡ」、銀座ニコンサロン
仏教用語で「指月(しづき)」というのがあり、月が法(真理)で指が仏教の教え、ということらしい。日常のスナップだが色が強調されているので、普通の出来事が特別なことのように思えてくる。

・ササガワヨウイチ写真展「ヨコハマ モダン スタイルズ」、ルーニイ
モダンという言葉から感じる古さを表しているような、彩度を抑えた色味がよかった。特に最後のコカコーラステーションは1950年代の雰囲気のモダンだ。ただ、被写体を画面隅に置いて大きく空間をとったカットが目立ったのはやり過ぎのように思えた。

ルーニイ・247フォトグラフィー(これが正式名称!)は現在の四谷から、2017年1月10日より中央区日本橋小伝馬町に引越ます。名称も「ルーニイ・247ファインアーツ」と変わり、再出発とのことです。展示スペース、ブックショップなどが広くなり、プリントビューイングルームも設けられるようです。近くにはアイアイエーギャッリーやギャラリーTARO NASUがあります。

・磯貝琢哉写真展「霧は深い」、TOTEM POLE
DMから緑の地平線のようなものをイメージしていたが、菅平でのラグビーの合宿風景だった。少し先がまったく見えなくなるほど濃い霧で、当然のことながらカメラはびしょびしょになってしまったとのこと。本業がスポーツカメラマンとのことでこのときも取材だったがとても無理で、自分のためにパチパチ撮りまくったらしい。入口左側の2点がなかったらラグビーとはわからない。

・臼田健二写真展「冬立ちぬ」、ギャラリー冬青
冬の雪景色をモノクロで撮るというのは少し単純なような気がして、色のない世界をカラーで撮ったら面白いのではと思いながら何度も見ていた。黒いプリントのなかに木々が白く見えるものがよかった。以前に銀座ニコンサロンで「Water Way」という展示をしている人だった。こんなことを言うのも失礼かもしれないが、今回はプリントがすごくきれいだった。


ちなみに、外神田にある若手写真家たちの自主ギャラリー「Locker Room Gallery」も2017年1月22日でクローズするとのこと。




   

   
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# by pprivateeye | 2016-12-15 00:16 | Comments(0)

「放蕩と懶惰の意味をとりちがへ、春」

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2016年12月7日(水)

恵比寿のLIBRAIRIE6/シス書店へ行く。山尾悠子の若い頃の歌集『角砂糖の日』が同店から新装版として再刊されたのでそれを求めてのことだ。店内では挿絵に使われた、合田佐和子、まりの・るうにい、山下陽子の3人の作品が展示されていた。店内の飾りとか置物、並べてある書籍など、印象は山尾悠子が書く幻想小説を彷彿させるものだった。
歌集から一首。

  百合喇叭そを枕として放蕩と懶惰の意味をとりちがへ、春

26歳のときの作品。最後の「春」が山尾自身を連想させる。



・飯島美和写真展 2016、P-cott
今年のツール・ド・フランスを取材した写真。第6ステージで新城が敢闘賞を獲ったときの楯も展示してあった。お店の人によれば、皆さん手に取って写真を撮ってらっしゃいますよ、とのことだったが、楯の重さを思うととてもそんな軽薄なことはしたくなかった。スポーツ写真ではどうしても選手中心の写真になってしまうが、隅に展示されていた小さな写真が気に入った。山を大きく蛇行しながら登っていく集団を遠くから捉えたものだが、これぞロードレースと感じられてよかった。他では新城のふくらはぎの筋肉の膨らみが見えている写真がいい。ちなみにここはギャラリーではなくヘアサロンです。


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# by pprivateeye | 2016-12-08 06:46 | Comments(0)

モノクロの写真

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2016年12月6日(火)

・小瀧達郎写真展「METAPHOR カフカとの対話」、gallery bauhaus
プラハ・シリーズの最後。チョートクさんの写真に比べて端正な感じがする。チョートクさんはガバッと掴み取ってきたようなところがあるが、小瀧さんの写真は丁寧に切り取ったという印象だ。旧市街を撮っているためか、時代的に古い感じがした。ただ。カフカというイメージはほとんど連想しなかった。カフカの小説自体がプラハという街を描写しているわけではないので。

・写真展「Flowers」、写大ギャラリー
タイトルは花だが単純に花の写真ではない。強いて言えば画面のどこかに花があるというくらいの軽い意味合いのタイトルだ。だって木村伊兵衛の写真は花火だもの。イモジン・カニンハムの「タイサンボクの花」があった。これは好きな作品なのだが、アジェのデパートのショーウィンドウの写真よりも古いと知って驚いた。全体で見ても森山大道の「櫻花」は大きく抜きん出ていた。いいとか悪いとかいうのではなく、一番個性的と言ってもいい。

・石川圭花写真展「bodyscape」、CALOTYPE
タイトルがLandscapeの変形で、男性ヌードをモノのように撮影。人体という形の面白さを求めたものと、皮膚のマチエールを捉えようとしたものに分かれる。ロダンのような彫刻を連想させるものはわかりやすいし、人気もあるようだ。象のような皮膚の感じがするものとか、古い写真技法のようなに見えてしまうプリントが面白い。パーティでは久しぶりに会う人もいて楽しかった。


  
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# by pprivateeye | 2016-12-08 06:44 | Comments(0)

グループ展でどこまで見せるかは難しいね。

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2016年12月2日(金)

・「photo exhibition TIAM」恵良栄治、齋藤嘉一、田辺知之、戸叶佳克、鱒渕訓子、GALLERY niw
5人のなかで一番批評性があったのは鳥居の写真。ただ、変わらないもの=鳥居、変わっていくもの=その向こうの風景ということを見る人の自由な解釈でいい、とキャプションに書かないほうがよかった。風俗関係の写真は、作者がどうしたいのかわからず、表面的なものに留まっていたように思う。

・「駄カメラ写真グループ展 3rd」前期、アイアイエーギャラリー
チョートクさんの白飛びの写真がよかった。他には狐塚さんのレンズのせいで一部画面が流れている写真、作者の名前は忘れたがスクエアのモノクロでフィルムの端までプリントされているもの。これはビルの窓と縦と横のラインが合っていた。

・ルカ・ルピ×川口聡太「LANDSCAPES」、EMON PHOTO GALLERY
ルカ・ルピはイタリアの写真家。ボートで沖合から水辺の建物を撮影。コントラストの高い、カチッとした写真。川口さんは水平線を撮りながら、青くしたり、アオリを使ったり、ペンライトの光りを入れたりしている。ただ、話を聞いているとこれらが思いつきでやっているように思えて危うい感じがした。両者の色味とか対象とかが似ているが、ベースになる考え方は大分異なるようだ。

・大坂寛写真展「Harmony」、gallery E・M 西麻布
自作のカメラで6×12のフォーマット。カレンダー作製のための依頼仕事。場所はパリ、ローマ、ヴェニス、ハワイなど。セピア色に調色されて、画面の対象物と合わせて、長い時間の経過を思わせる。フォーマットは横長だがパノラマという印象は弱く、何でもない風景なのだが逆にそれがお手本のになるような気がする。そして大坂さんのサインがカッコいい。



   
   
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# by pprivateeye | 2016-12-08 06:41 | Comments(0)

CAMEL LOTUS HONDA EPSON

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2016年11月26日(土)

・石川竜一写真展「okinawan portraits 2012-2016」、epSITE
沖縄という場所、プリントの色味などから特別な問題を提起しているようだが、地元の人のスナップだ。声をかけてから撮っているのだが、これらの写真から何を言おうとしているのか、作者は何を考えているのか、あまり思い当たるものはなかった。

・林典子写真展「ヤズディの祈り」、銀座ニコンサロン
キルギスの誘惑結婚を撮った人だった。そのときは興味本位にしか見れなかったのだが、今回の作品を見てフォトドキュメンタリーの王道を歩んでいる人だなと思った。視点は女性が中心だ。すでに6ヵ所も取材しており、それらは岩波新書にまとめられている。そして思ったよりも若い人だった。

・友人が集う―石原悦郎追悼展「La bal Part3 - adagio cantabile」、ZEIT-FOTO SALON
白岡さんの作品があった。静岡の海を撮ったもので初期のものだ。小全紙と大きいサイズだ。普後均さんのフライパンがあったが、白と黒の曲線だけの世界だ。尾仲さんは上海の写真で、室内から窓越しに外を見ており新鮮だった。

・ワークショップ2Bグループ展「2B or not 2B」、51・52期+41期
パーティに参加。見知っている顔は少なかった。ギャラリーの作りからして大勢が集まるのには向いていない。渡部さんの講評の間、邪魔にならないように別の階で写真仲間とあれがいい、これはここがと勝手なことをじゃべっていた。


  
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# by pprivateeye | 2016-12-01 00:19 | Comments(0)

日本の風景

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2016年11月25日(金)

・田中長徳写真展「PRAHA CHOTOKU 1985・2016」、gallery bauhaus
3回目。1Fに展示のプラハで、階段を降りる手前にあるハスが写っている作品が一番の好みかな。左右は黒くてよく見えないが、そのため普通でない雰囲気を感じる。

・鈴木サトシ写真展「写真道 ああ60年」、コノカミノルタプラザ・ギャラリーA
写真は1950年代、瀬戸内海の小島の医師、郵便配達の人、先生一人生徒一人の小学校、etc. 医師を撮ったものが、被写体のキャラクターもあって一番よかった。

・後藤浩之写真展「昼凪」、コノカミノルタプラザ・ギャラリーB
江戸川の東側、流山とか柏とかを撮影。なんとなく見たことのあるような風景だった。カメラはローライコードだが写真は柔らかな感じだった。ブックのスナップを見てもやさしい、柔らかな印象で、作者の人柄が出ているのかなと思った。

・竹谷出写真展「北海道 にほんのかけらⅤ」、コノカミノルタプラザ・ギャラリーC
20年以上も日本各地をモノクロでスナップ。人物だけでなく、風景や抽象的なものまで。北井一夫さんの「村へ」ほどのインパクトはないが似たものを感じる。写真が記録となるのは後から誰かが言ったときからだと思う、とのこと。

・但馬園子写真展「その日の午後」、新宿ニコンサロン juna21
カラーの色が激しく、粒子の目立つプリント。DMになっている写真のようなすっきり感はない。場所は香港かな。キャプションを読んでも作者の意図がいまひとつ掴めなかった。

・青木秀平写真展「彩の国」、新宿ニコンサロン juna21
きっちり撮られた風景だ。視線は地平線を見ており、天候は晴れ、光りは順光かトップライト。被写体はその場所で特に主張しているようなものではない。構成、まとめ方がきちんとしている。

・村越としや写真展「雷鳴は陽炎を断つ」、ギャラリー冬青
2回目。クロージングパーティに参加。最初見たときいいなと思っていた2点を写真仲間もいいと思い、そのうちの1点を購入していた。

  


  
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# by pprivateeye | 2016-12-01 00:18 | Comments(0)

WS2Bグループ展「2B or not 2B」

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2016年11月22日(火)

・ワークショップ2Bグループ展「2B or not 2B」、51・52期+41期、ギャラリーくぼた 別館
実家から戻った足でそのままギャラリーに向かった。
印象に残ったのは1Fの8×10による作品。点数も多いし、モノクロ、銀塩、古い建物、大判カメラと惹きつける要素がいろいろとある。
カラーでパノラマサイズの作品が3点あったが、風景を対象に横長というフォーマットを使用した場合、ある程度プリントの大きさがほしいなと思った。そのなかでは水平線(?)の作品がいい感じだったが、いくつかの写真が混ざっていて印象が少し散漫になるように思った。
今回、芳名帳がなかったようだが、後々の記念・記録にもなるのであったほうがいいと思うのだが。




  
   
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# by pprivateeye | 2016-12-01 00:17 | Comments(0)

展示に刺激されて1本撮影。

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2016年11月16日(水)

・「ロバート・フランク:ブックス アンド フィルムズ、1947-2016 東京」、東京藝術大学大学美術館 陳列館
ドイツのシュタイデル社が関係しているように、写真集が中心の展示だった。実物の写真集と、その構成、制作過程を見せるというもの。ロバート・フランクの撮影した映像もあったが、こういう場所で動画を観るのは苦手なのでほとんどチラ見程度だった。写真集では「Looking in」と「Come Again!」が欲しいと思った。前者はベタ焼きが多く載っている。後者はポラロイドを複数枚貼り合せたもので、写真集もそれを再現するような作りになっている。写真は見慣れているせいか「The American」のものがよかった。他ではロンドンとCome Again!だな。

・久保田博二写真展「Life in Photography」、ライカプロフェッショナルストア東京
ここは店の名前を変えたのかな。1960~70年代に撮影されたモノクロ、世界各地の都市の人々。こんな時期にピョンヤンやレバノンでも撮っている。上海のデパートでの買い物シーンは宝飾品に憧れる女性の表情がいい。使用したカメラやレンズも展示。M6で135mmなんてピントを合わせるのも大変だ。その中で一番愛着のあるのが使い込まれたストラップとのこと。

・舞山秀一写真展「die Stadt von engels」、ライカプロフェッショナルストア東京
きれいなデジタル・モノクロ・プリント。イメージの中でときどきハッとするような箇所があるのだが、全体として見るとサイズが大きすぎるような気もした。ギャラリーE・Mでの展示のように小さくても数を見たいと思った。

・石田研二写真展「赤外線撮影の世界Ⅴ」、EIZOガレリア銀座
赤外線撮影の効果がよく出るということで晴れた日の青空と雲が中心。前景が東京タワーやゴミ焼却炉の塔ばかりなので、写真的にあまり面白くなかった。




  
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# by pprivateeye | 2016-11-17 02:51 | Comments(0)

「美は一瞬を争うんです」

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2016年11月14日(月)

最近読んだ写真関係の本。どちらも充実した内容だった。
そこからTwitterに引用した箇所を再掲。

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田中長徳『屋根裏プラハ』
風景にこそ決定的瞬間があり、そしてむしろ人物撮影より「風景に意識させずにその行動を撮影する」ほうが困難なのだ。その意味で、プラハの街そのものを隠し撮りするのはなかなか大変なのだけど、その結果が良かった時には成功の喜びも大きい。

あたしは「写真教育不可能論者」でもある。写真は教わって理解できるものではない。学べるのはその方法だけである。その先は誰も教えてくれない。写真展という見せ方にもあたしは否定的である。理想の写真展とは、無名の写真家が亡くなって、どこかの街に埋もれていた膨大なの堆積を後年になって誰かが発見し、それが展示されること。どうもそういう方法に写真展の理想的本質があるように思う。


粟生田弓『写真をアートにした男』
「・・・被写体はなんでもないなんてことはない。そういうのは素人。なんでも特殊なものだって、やっとわかったんですよ」

「核心は写真家個々の知的な問題意識が独創的形式でしっかり表現されているか否かということにつきます。・・そしてこのことは現代作家の選定に関してはより以上に厳格に適用されます。彼等は過去の作家のパターン化された表現様式を超えるべき宿命を持っていますし、とにかく現代に於いて作品の制作に挑戦する人々なのですから」

それは写真家にとって厳しい時代のはじまりを意味していた。「どうして?」に対する明確かつ説得力ある答えが「なんとなく」では通用しなくなる。写真家はつねに誰に対しても説明を用意しておく必要があるからだ。すなわちそれが「コンセプト」と呼ばれるものである。現代美術としての写真には曖昧さがあまり残されていないのである。

「畠山君の偉大性というのは、つまらないものを延々と撮り続けられることと、言葉がうまいということ。写真家の中で唯一といっていいほど。もし10点満点なら彼が8.5点、あとは4か5点といったところだよ」

「異体というのは形式を超えて同じような感動を与えてくれるんですよ。美術館で見ることに慣れてくると、知的な概念から入るようになる。でも、そういうことをやっていると遅れちゃうんですよ。美は一瞬を争うんです」





  
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# by pprivateeye | 2016-11-15 00:54 | Comments(0)

メモ

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2016年11月13日(日)

シネマヴェーラ渋谷で「無防備都市」と「ウンベルトD」を観る。ネオリアリスモ特集


「無防備都市」、1945年、イタリア、103分、モノクロ
原題:Roma, Citta, Aperta
監督:ロベルト・ロッセリーニ
出演:アルド・ファウリーツィ、アンナ・マニーニャ、マルチェロ・パリエーロ

「ウンベルトD」、1952年、イタリア、89分、モノクロ
原題:Umberto D
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
出演:カルロ・バティスティ、マリア・ビア・カジリオ、リナ・ジェナリ





  
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# by pprivateeye | 2016-11-14 01:59 | 映画 | Comments(0)