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西部劇

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9月22日(月)

早稲田松竹で「ワイルド・バンチ」「リオ・ブラボー」を観る。
朝から風邪気味で喉が痛かった。のど飴を舐めながら鼻水を抑えながらだったので、映画館を出た頃には当然風邪の症状は強まってしまっていた。

「ワイルド・バンチ」(The Wild Bunch)は<午前十時の映画祭>にラインナップされていたのだが、監督サム・ペキンパーの暴力だらけの西部劇という先入観から見送っていた。今回観て良かった。これは西部劇の終焉を描いたものだ。1913年という時代は第一次世界大戦の前年であり、映画の中にはT型フォードやガトリング銃といった近代工業製品が出てくる。飛行機の話もあった。そんな時代に、最後の場面は男の矜持を描いていると言ってもいい。仲間を取り戻すために4人が横一列に並んで歩いていく。それをスローモーションで長時間捉えたところはカッコいい。その後のデス・バレーとも呼ばれる銃撃戦もすごいが、そうなることは重々承知のうえでのこのシーンはプライドの何ものでもないと思う。

「リオ・ブラボー」(Rio Bravo)で初めてジョン・ウェインを観た。あの顔を見ていると年齢が全然わからない。映画の役回りからすると30~40代くらいの設定になるが、映画が1959年、ジョン・ウェインが1907年生まれだから実年齢は52歳となる。しかもディーン・マーティンやリッキー・ネルソンは若く見えるので余計に年齢が読めなくなってしまった。映画は伏線もわかりやすく、勧善懲悪の世界だ。町の中での出来事でそこの住民も写っているがまったくストーリーに関係していない。ところでタイトルの意味がまったく不明だw
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by pprivateeye | 2014-09-30 22:31 | Comments(0)

フェイク(虚像)

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9月19日(金)

・「写真新世紀 2014」、東京都写真美術館 B1
空いていたのでゆっくりと見ることができた。ブックも佳作を含めて全員の分を見た。5人の優秀賞全部、被写体が女性というのはどこか問題があるような気がする。
グランプリ受賞作品、須藤絢乃「幻影 ―Gespenster―」は良かった。作品のテーマ、コンセプトとはまったく離れて、若い女性の表情の作り方に関心がいった。作者自身がモデルになることである種の役を演じているともいえる。その微妙さが作品の魅力になっている。ただこれは男性の視線というバイアスかもしれないが。
他では草野庸子「UNTITLED」のキャプションが良かった。ひとつの長い文章で、できれば全部ひとつになっていればもっといいのだが。作者の身の回りをスナップしたもので、日付の入ったカットがあれば入っていないカットもあり、キャプションと合わせて全体がフェイクに見える。
そういえばこの作品に限らず優秀賞5作は、どれもテーマの底辺にフェイク(虚像)ということがあるような気がする。そういう連想から杉本博司の「どんな虚像でも、一度写真に撮ってしまえば、実像になるのだ。」という言葉を思い出した。実はこの言葉が好きで、このブログを開始したときに引用している。今回の優秀賞の作品はそれをさらに進めて再び虚像を作り出そうとしているように思えたのだ。
「虚像(フェイク)」ということを基準にして考えると、佳作にとどまった作品はもうひとひねり足りなかったのかなと思う。特にモノクロ作品はストレートな視線だった。たとえば、熊野古道をパノラマで撮った作品はそのまま写真集として出版できそうだ。しかしストレートが悪いわけではないが、こういった多数の応募のあるコンテストでは突出するのは難しいだろう。


・「Photo atlas ... Tokyo Art Book Fair 2014」、京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス
平日だったこともあって昨年のような混雑状態で眺めるだけということにはならなかった。今年も街道のブースでは尾仲浩二さんを見かけた。昨年も出ていた宮嶋康彦さんのタイ焼きの魚拓、いいなと面白いなと思うのだが値段を考えると見送ってしまう。一番気になったのは赤々舎から出ている百々俊二さんの写真集『日本海』だ。こちらはもっと高くてページを繰るだけ。印刷も良かった。以前に出た『大阪』でファンになってしまった。
実は写真仲間がブースを出していたのだが、時間が合わなくて会うことができなかった。
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by pprivateeye | 2014-09-20 01:04 | Comments(0)

芸術の秋か、仲間のグループ展が続く。

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9月17日(水)

・佐野久里子写真展「白磁」、Gallery +PLUS
一番最初に芳名帳に名前を書いたのは今回が初めてだ。昨日搬入を手伝ったのだが、ワイヤー1本で吊るして全体のバランスを取るのは結構面倒だった。さらに照明もあれこれいじってようやく良しとした。一晩経って変わるわけでもないのに今日見たら昨日よりいい感じになっていた。一人だと作業の合間に見ているよりもきちんと作品を見ることができる。しっかりとコントラストがあって暗部もきちんと見える。不思議と見入ってしまうのは右側の中央の作品だ。


・sou zou+ 写真展「Re~再び~」、ルデコ 6F
神楽坂にある赤城神社での写真教室がきっかけで生まれたグループだそうだ。もう7年目でグループでの展示は4回目とのこと。青森の雪景色の作品が好み。


・ワークショップ2Bグループ展
44期「Walkin'」、ルデコ 2F
渡部さんの話によるとメンバーの平均年齢が比較的高いらしい。そのせいだろうかきちんとまとまった作品が多いように思われた。プリントの大きさもあるのだろうか。オーソドックスな中で最も感覚的だと思ったのは入口正面の柱周りのカラー作品。これが継続できればすごいと思う。

45期「Photographer's HiGH !」、ルデコ 3F
カラー作品が多く、こちらのほうがやや冒険的かな。平面の幾何学模様を撮ったものはWSで初めてだと思う。サラリーマンの行列は日本の特異性だろう。もうひとつのサラリーマン作品(?)の飲み屋での顔アップはキャプションとは裏腹に金太郎飴的なもの感じる。毎日1本撮るのを1年間続けその中からベタの1コマを日付順に貼り込んだ作品には感心してしまう。

定番の渡部さんの作品はグレーだけのような不思議なプリントだった。印画紙はオリエンタル・イーグルVCFB。黒の黒は出ないがハイライトは粘るという特徴らしい。そのトーンに気を取られていて、林の中を撮った作品では真ん中で鹿がこちらを見ていることにしばらく気が付かなかった。
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by pprivateeye | 2014-09-18 03:58 | Comments(0)

「ディスカバー・ジャパン」

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9月12日(金)

東京ステーションギャラリーで開催されている「ディスカバー、ディスカバー・ジャパン「遠く」へ行きたい」展の内覧会に出席した。
1970年10月から始まった国鉄の大キャンペン「ディスカバー・ジャパン」をポスターや資料を通じて振り返るというこの展示、十代前半のなつかしい風景がいろいろ出てきた。特にSLの写真や図面を見ているだけで楽しくなってくる。当時ほとんど無くなりかけていたSLを追いかけていた。函館本線で急行ニセコを牽引するC62の重連や山陰の伯備線を走るD51の三重連に大いに憧れた。地元の関西本線では通称ナメクジドームのD512が走っていた。
そんな時代のキャンペーンだがたぶんそれまでにはない大がかりなものだったことがわかる。ポスターやTVCMは当然で、切符や冊子など鉄道関係のグッズの他にレコードまで編集されていた。各地の民謡を録音したもので、ジャケットはSLだった。
ポスターなどを見るとカメラマンは誰だったのか、まず確認したりした。いま有名なところでは高梨豊の名前があった。
この時代はどうだったのかという意味で白岡順、秋山亮二の二人の作品も展示されている。白岡さんは「風景」と題した連作、秋山さんは宮島や開聞岳などの作品。全体の中でそれぞれ壁一面が使用されており、敬意を表した展示になっていると思う。
他には反語的な意味でディスカバード・ジャパンと題したアサヒカメラから北井一夫、中平卓馬の作品の載ったページが切り取られて額装されて展示されていた。
また、このキャンペーンをプロデュースした電通の藤岡和賀夫さん(たぶん)も車椅子で内覧会に出席しているのを目撃した。
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by pprivateeye | 2014-09-17 01:47 | Comments(0)

「ゴースト/ニューヨークの幻」

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9月11日(木)

市川コルトンプラザで「ゴースト/ニューヨークの幻」を観る。<第2回 新・午前十時の映画祭>
原題はGhost、127分、1990年アメリカ。
監督:ジェリー・ザッカー、出演:パトリック・スウェイジ(サム)、デミ・ムーア(モリー)、ウービー・ゴールドバーグ(オデ・マエ)。
ロマンス、コメディ、ホラーが合わさった作品といえば聞こえはいいが、結構お手盛りな設定だと思う。恋人を思うあまり昇天できずにいるのはいいとしても、霊のくせに物に触れたりして一方的に悪いヤツを殴るのズルイような気がする。あるいは、善人は天から迎えが来て悪人は闇の中に引き込まれるというのは分かりやすいが、単純な勧善懲悪の霊界版とも言える。サムの口癖「同じく(Ditto)」を最後に彼女が言うのも見え見えだった。
その意味で、観客が望むような展開であり結末であり、観た人が気持ちよくなれる映画だ。
でも、面白かった。
デミ・ムーアのベリーショートの髪型最高。ちょっと性格が強そうな顔してるけど。この作品は彼女の出世作らしい。当時はブルース・ウィリスと結婚していた。
ウービー・ゴールドバーグは、この8月に帰省していたときに観た映画(「天使にラブソング」)に出ていた。ただし「ゴースト」のほうが制作は先。この役デアカデミー賞助演女優賞を獲っている。デビュー作がスピルバーグの「カラーパープル」。これは観たいと思っている。
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by pprivateeye | 2014-09-16 01:57 | 映画 | Comments(2)

写真の「いま・ここ」

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9月10日(水)

・田中長徳写真展「ライカと共に、世界の果てへ/WIEN 1973」、ISLAND GALLERY
40年以上前に撮られたポジをデジタルでプリント。この色は現在形だなと考えながら見ていたら、「いま・ここ」というよく写真を語る際に持ち出される言葉が浮かんできた。写真はそのときその場所でしか撮れないという意味に捉えていたのだが、プリント(作品)に関しても同じことが言えるのではないか。40年前のポジをいまデジタルで表現するとこうなるという見本のような気がしてきた。撮るときだけではなく、プリントとして目の前に表れたときもまた新たな「いま・ここ」なのだ。


・「TOKYO 8×10 写真展 2014」、目黒区美術館区民ギャラリー
昨年よりも会場が広くなり、各作家の展示数も増えて見応えがあった。前回驚いた巨大プリントとそのフレームは一点増えて三点の展示。ビルの振るえるイメージが不思議だ。他にはアート作家のアトリエを撮ったシリーズ、木更津の海景がお気に入り。


・「第2回 2014 プラチナ de 写真展」、コスモスギャラリー
8×10写真展のオープニングパーティーがこのギャラリーであり、同時に展示も見る。部屋に大人数が集まりアルコールも入ってアツかった。プラチナプリントにもソラリゼーションがあるとは知らなかった。ただソラリゼーションは、マン・レイあるいは細江さんの作品にしても10点も見ると飽きてくるのであまり好みではない。また、サイアノも含めて若干の居心地の悪さを感じていたのだが、それはプリントがネガにほぼ100%依存してしまうよねということ。つまり撮影時で決まってしまう。表現という行為からすれば手狭(?)という印象だ。
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by pprivateeye | 2014-09-13 14:57 | Comments(0)

写真はコピーではない。

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9月5日(金)

・金村修企画展「写真蘇生法 Come to life again」、Gallery Q
RC、全紙。36列6段(216枚)。フィルムの現像ムラやストラップの写り込みなど失敗カットもプリント。ただし、古いネガもあるあるらしいので、あえてそれらをセレクトしたということか。
金村さんの写真の場合、大体、写っているものは何かで思考が止まってしまう。この作者は何を見せたいのか、何を表現したいのか、といったところまで思考が進まない。そして、それは作者の意図していることのようにも思える。韜晦、あるいは防御? それとも表現はカッコ悪い? それでもそれを乗り越えて滲み出てくるものがあると作者は理解しているようにも思える。


・写真の内側・外側研究会展覧会「反芻するけもの」、Gallery W
ギャラリーを訪れたら8mmフィルムの上映が行われていた。飯田鉄さんが撮影した小石川植物園だ。ここが無くなると聞いて撮りに行ったとのこと。
飯田さんの作品はモノクロとカラーで4種類くらいのシリーズが展示されていて、やや印象が散漫になった、手作りのブックが試作品という感じだったが興味深かった。
大日方欣一さんは「“無言歌”ものがたり」と題して大辻清司をプロデュースするという形で、世田谷美術館とルーニイの縮小模型に作品の展示案が示されていた。
大山裕さんはレンズが180度動くパノラマカメラ(名前を忘れた)で小石川植物園を撮ったモノクロ作品。思ったよりも鮮明に写っていた。
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by pprivateeye | 2014-09-10 00:48 | Comments(0)

江の島再び。

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9月3日(水)

写真仲間が個展を開催するので8月に続いて再度江の島訪問。
前回はヨットハーバーの辺りを歩いたのだが、今回は左手から階段を上り歩いて山頂へ。
気持ちよく水平線を撮っていたのだが、カメラのファインダーの埃が気になりだした。ピンセットもないので指でスクリーンを外してから嵌めようとしたときに突起の箇所を折ってしまう(泣)。テープで応急処置をしてもピントが合うわけもなく、フィルムの半分以上は目測で撮ることになってしまった。


・杉山次郎太写真展「下田が好き!」、Gallery AAA
ギャラリーに入ってすぐの作品に惹き付けられてしまった。何という立体感。無理なくハイライトからシャドーまで見える。それでいて尖がった感じはしない。カメラを聞くとマキナとのこと。プリントの際のフィルターは1.5号、むしろ柔らか目だ。いままでマキナのニッコール80mmF2.8はいいよという記事はよく目にしていたが、初めてそのいいというのがわかった。
今回の作品は下田で撮られたもので、いかにもタイトルがベタだと思っていたのだが、そのタイトルどおりのカットがあった。
作者はFBの投稿を見るとヨットに乗ったり走ったりしてばかりいるのだと思っていた。ところがこんな素晴らしい作品をきちんと作っていたのだなと思うと、自分ももっとしっかりしなくてはと痛感させられた。
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by pprivateeye | 2014-09-09 03:33 | Comments(0)

アンドレイ・タルコフスキー

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9月1日(月)

早稲田松竹でアンドレイ・タルコフスキー監督「僕の村は戦場だった」「アンドレイ・ルブリョフ」を観る。
タルコフスキーは2年前に渋谷のユーロスペースで全作品を観ているので、今回は二度目だ。
感想はほとんど変わらない。
今回思ったのは、タルコフスキーは水のイメージを多用しているということ。
「僕の村は戦場だった」では井戸の中を覗いたり、湖を渡っていくシーンなど。「アンドレイ・ルブリョフ」は雨のシーンで始まり、雨で終わる。川や、森の中の水もよく出てくる。
他の作品では「惑星ソラリス」は水そのものだし、「ストーカー」では水が滝のように流れ落ちる部屋があり、「ノスタルジア」では村の広場の温泉が出てくる。「サクリファイス」はバルト海の小島が舞台だ。
これは輪廻転生ではないが、すべてを流してしまう、流れ去るという感覚だろうか。
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by pprivateeye | 2014-09-09 03:03 | 映画 | Comments(2)

1968年

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8月31日(日)

・石川博雄写真展「風景の消息」、銀座ニコンサロン

・那須悠介写真展「植物の名前」、third district gallery

・渡辺眸写真展「1968 新宿」、新宿ニコンサロン

・石山榮一写真展「自然の力 サンドピクチャー」、新宿ニコンサロン

・Pkilippe Salaun「Food Color」、RICOH IMAGING SQUARE SHINJYUKU



1968年という世界的にいろんなことがあった年だなあ。
東大闘争、パリ五月革命、プラハの春、「ゴルゴ13」連載開始、・・・・・・
新宿西口広場は「広場」ではなく「道路」となった。
ターニングポイントとなった年と言ってもいいかもしれない。
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by pprivateeye | 2014-09-09 02:58 | Comments(0)