Private Eye

ppeye.exblog.jp ブログトップ

<   2013年 11月 ( 13 )   > この月の画像一覧

「約束の地」

f0067724_0193287.jpg


11月26日(火)

早稲田松竹で「オン・ザ・ロード」と「シュガーマン 奇跡に愛された男」を観る。

「オン・ザ・ロード」は2回目だ。これを観るまでに小説のほうを読んでしまおうと思ったが1/3くらいしか読めていない。
今回は移動の場面――道路を歩いているところ、道路そのもの、車が左や右へ通り過ぎるところ、道路の遥か先を見ているところなどが印象的だった。道路の遥か先のカットなどはロバート・フランクの写真を連想した。
主人公のサルやディーンの行動は二の次という感じで観ていた。しかし、サルとディーンの関係はなんと言ったらいいのだろう。友だちでは軽い感じがするし、悪い遊び仲間というにはサルが醒めた印象だ。ホモセクシュアルではない恋人同士というところか。それだけにラストのシーンでは、身から出た錆とはいえディーンがかわいそうになってくる。
サルは作者のジャック・ケルアック、カーロがアレン・ギンズバーグ、ブル・リーがウィリアム・バロウズそれぞれモデルのようだ。

「シュガーマン 奇跡に愛された男」の原題は"Searching for Sugar Man"となっている。あくまでもドキュメンタリー映画だ。観ていて「約束の地」という言葉が浮かんできた。
主人公のシュガーマン――ロドリゲスはまじめな人だ。70年代初めに2枚のアルバムを発表したが商業的に成功せず音楽シーンから消えてしまった。仮に、多少なりとも売れて音楽シーンに残っていたら自ら望まないこともやって傷ついてしまったかもしれない。その意味からすれば、映画の中に見る彼は幸せそうだ。

f0067724_0445256.jpg
f0067724_045480.jpg
f0067724_0451481.jpg

[PR]
by pprivateeye | 2013-11-28 00:46 | 映画 | Comments(0)

ポートレート写真は時代が経っているほうが面白い。

f0067724_1561732.jpg


11月22日(金)

・中島恵美子写真展「対立と調和の先にあるもの。」、ルーニイ
・メンバー展vol.7「Landscape」、TOTEM POLE
・「写真時代」の時代展、Place M
・山方伸写真展「topography」、M2 Gallery
・坂手探邑写真展「時の残像」、蒼穹舎
・米山洋平写真展「サンポスル」、コニカミノルタプラザ・ギャラリーA
・榎本裕典写真展「hyperthermy」、コニカミノルタプラザ・ギャラリーB
・飯塚明夫写真展「サヘル」、コニカミノルタプラザ・ギャラリーC
・大野雅人写真展「Shinra」、epSITE


中島さんの作品はハーフサイズのカメラで撮影し、2コマをいっしょにプリントしたもの。花の写真が多かったのだが、もっといろんな組み合わせがあると思った。作品を初めて見たのにいろいろアイデアが浮かぶということは、まだまだ可能性があるということだろう。もっとも一番考えているのは作者自身なのだが。

Place Mの展示が面白かった。1980年代に「写真時代」という雑誌があったが、その見開きページを切り取ってそのまま壁一杯に展示されている。定期的に購読していたので、見たことのあるようなページが並んでいる。荒木経惟、森山大道の写真はすぐに目に付く。ヌードというよりもエロ写真といったものが多いのも特徴だ。芸能人のポートレートもあり、30年という時代を経て見ると興味深いものがある。

大野さんはWSの写真仲間、といってもプロだが。暗い森の中でわずかに光りが当たったところや、闇の中で微かに光りを反射している木々の葉が撮られている。場所は熊野古道とのことだが、神的な場所の紹介云々ということではなく、光りと闇の関係に作者が捕えられたということだろう。その意味では心象風景といってもいい。時計回りに展示を見ていって最後のカットが一番のお気に入りだ。緊張感が続いた最後に少し開けたところに出て、ホッとする。なぜか舞台を連想した。
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-24 15:38 | Comments(0)

小津入門。

f0067724_12233213.jpg


11月17日(日)
(Facebookより)
初めての小津映画。まず「一人息子」を観る。戦前の千住あたりの長屋かな。永井荷風の撮った写真と似た風景が出てくる。先日観たトリュフォーの「大人は判ってくれない」のパリの貧しいアパルマンと比べると、住まいはこちらのほうが豊かに見える。
小津安二郎は深川の生まれだけど10歳のときに父の郷里の松坂に移り、10代を三重で過ごしている。初めて知ったのだが、妙に親近感が湧いてきた。
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-19 12:25 | 映画 | Comments(0)

講演会

f0067724_179538.jpg


11月16日(土)

東京国立近代美術館で開催されている「ジョセフ・クーデルカ展」について。講師は近美の増田玲主任研究員。

今回の展示は近美の自主企画で美術館の予算のみで行っているとのこと。新聞社などの後援は一切なく、そのため広報に力を入れられないらしい。

メモから簡単に。
・日常のの風景を撮って、見たことのない世界を表す。視覚的に面白いもの。これが出発点。
・「プラハ侵攻」非現実的な現実にレンズを向ける。作家自身の経歴の中では特異な作品。
・「演劇写真」虚構の中にリアリティを見る。神話のような世界。
・「ジプシー」普遍的な人間の価値観。25mmレンズ。
・「パノラマ写真」黙示録的な世界、世界の終わり方について。フジGX617。

会場はほとんど空席だった。もったいない。知り合いが皆無だったのは残念。
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-16 23:23 | Comments(0)

紅葉は始まったところ

f0067724_174721.jpg


11月9日(土)

・村越としや写真展「March 2013」、TAP Gallery
曇りの日ばかりなのでそういう日を選んで撮っているのか尋ねたら、偶然そうなったので、晴れの日も撮っているとのこと。
外の天気が暗い曇りだったこともあって暗い写真に見えた。
写真そのものにメッセージ性はないが、震災・原発事故以降、故郷を撮り続けるという姿勢のメッセージをどう受け止めるか。自分自身ではまだ答えはない。

・大久保恵写真展「夜を縫う」、TOTEM POLE
タイトル通り夜だけの写真。タテ位置、道路が多いと思った。これまでの展示のブックを見ると、道路は撮っているがタテ位置は多くて1/3くらい。今回は半分以上だ。連続して展示されているので余計に目に付いたのかもしれない。特に意識したわけでなはく、あっと思ったときに撮るようにしている。
夜を縫って息づいているもの云々というキャプションから怪しさを感じたので、左側の壁の3点と枯れたアジサイがよかった。
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-09 23:23 | Comments(0)

ブレない軸

f0067724_393571.jpg


11月5日(火)

早稲田松竹で「ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ」と「ビル・カニンガム&ニューヨーク」を観る。

・「ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ」
ハーパーズ・バザーでファッション関連の編集、ヴォーグで編集長、メトロポリタン美術館の衣装部門でコンサルタントだった。ファッションセンスが飛び抜けていた頃だが、同時に掲載された写真そのものも素晴らしい。
映画の構成は本人や関係者のいろんなインタビューやファッション誌の誌面を次々と見せていく展開で、そのスピードが主人公のエネルギーを表しているともいえる。
アベドンのインタビューもあったが篠山紀信のような押し出しだったw

・「ビル・カニンガム&ニューヨーク」
NYを自転車で走り回り、ストリート・ファッション写真を撮影。それを掲載するページをNYタイムズに持っている。カメラは最初オリンパス・ペンEを貰って撮影していた。その後はニコンのようだ。現在はFEかFMらしきブラック。いまもカラーフィルムだ。ピントを合わせている気配はほとんどなし。タテ位置が大半で、ストロボも多用。コードでカメラから離して発光させている。
なぜあんなに陽気なのかと思う。
「自由が大切。それ以上の価値のあるものはない」。うろ覚えだがこんなことを言っていた。
映画の終わり頃、信仰のことを尋ねられて、それまでの陽気さが消えてしまった。しばらくうつむいて難しいような、悲しいような顔をしていた。生き方、考え方の基盤に信仰の占める割合は大きいようだ。
ちなみに自転車は29台目。28台は盗まれたって。

今日の2本とも主人公は自分の軸がブレることなく、真っ直ぐに生きてきた。それゆえかエネルギーもすごい。
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-07 02:49 | 映画 | Comments(0)

感想:木村カエラ「ROCK」

f0067724_3255849.jpg

木村カエラ:コラボカヴァーアルバム『ROCK』 2013年10月30日発売

1. Take On Me/a~ha:木村カエラ xxx 岡村靖幸
2. Girls Just Want To Have Fun /Cindy Lauper:木村カエラ xxx N'夙川BOYS
3. FUNKYTOWN/Lipps, Inc.:木村カエラ xxx 石野卓球
4. Two Of Hearts/STACEY Q:木村カエラ xxx Chara
5. Heart Of Glass/Blondie:木村カエラ xxx チャットモンチー
6. Crazy Little Thing Called Love/QUEEN:木村カエラ xxx 斉藤和義
7. SUNDAY MORNING/The Velvet Underground:木村カエラ xxx 細野晴臣
8. You Really Got Me/THE KINKS:木村カエラ xxx 奥田民生
9. Fight For Your Right To Party/Beastie Boys:木村カエラ xxx CSS
10. SWEET DREAMS (ARE MADE OF THIS)/Eurythmics:木村カエラ xxx POP ETC
11. MY GENERATION/The Who:木村カエラ xxx 岸田繁(fromくるり)
12. RAINY DAYS AND MONDAYS/Carpenters:木村カエラ xxx Predawn

   ・  ・  ・

「ROCK」というタイトルを聞いてから楽しみにしていたのだがポップな仕上がりとなっており、残念というか肩透かしを食らったような気持ちだ。選曲もこれがロックかというのが入っている。ラストのカーペンターズ/RAINY DAYS AND MONDAYSなどがそうだが、最後の曲は優しいものにしたいのかな。「+1」や「8Eight8」のように。

MY GENERATIONから怒りが消え、ローリング・ストーンズのSatisfactionが採られなかったのは、カエラがいま幸せだということなのだろう。

もっとガンガンにロックをしているものを期待していた。ザ・フー/MY GENERATIONがなぜこんな澄ましたものになってしまうのだろうか。たぶん、いろんなミュージシャンとコラボしたことでアルバム全体がJ-POPを反映したものになったと言えそうだ。

その意味からすれば、木村カエラ自身に自分はこんな音を作っていきたいというのが希薄なこと(たしか「Hocus Pocus」のインタビューで話していた)がその一因と言える。

実はこんな妄想を抱いていたことがある。
ファーストアルバム「Kaela」が一番ストレートにロックをしている。それも1曲目のUntieがいい。歌詞もカエラ自身の歌いたいという気持ちが欲望が素直に出ている。その後のアルバムやライブでは聴き手に気を使っているようなところがあるので、30歳のデビュー10周年には自分自身のためにストレートなロックのアルバムを作って欲しい。タイトルも「Kaela 2」として、Untieの中にあるI'm gonna sing to you.という歌詞をサブタイトルしたい、と思っていたw

ちなみにファンからのリクエスト募集ではジャニス・ジョプリン/Summertimeを希望した。ガンガンにロックした後でこの曲で締めるというのはいいではないか。
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-05 18:35 | Comments(0)

「ボレロ」のエンディングは・・・

f0067724_536372.jpg


11月1日(金)

・若山忠毅写真展「外環」、TAP Gallery
・白汚零写真展「虚(うろ)」、神保町画廊
・斎藤りこ写真展「深海」、SHU HA RI
・中尾曜子写真展「0415」、ニエプス
・海野由紀子写真展「Flowing Myanmar」、ルーニイ
・有元伸也写真展「ariphoto selection vol.4」、TOTEM POLE
・鶴田厚博写真展「After the Rain」、蒼穹舎


斎藤さんのシリーズは何回か見ているが今回が一番好みだった。最終点について尋ねたら、ラヴェルのボレロを例えに出して説明されたのが印象的だった。
中尾さんの作品はチェキで12年間毎日セルフ・ポートレートを撮ったもの。その時間と量に圧倒される。ざっと見るだけでは負けだと思って一点一点きちんと見たぞ。


イメージフォーラムで「世界で一番美しい本を作る男 ―シュタイデルとの旅―」を観る。映画の日で1000円。ロバート・アダムスは作品と同様に端正な人だった。ロバート・フランクは名前の通りだw
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-03 05:29 | 映画 | Comments(0)

写真家は変わらない

f0067724_5113613.jpg


10月28日(月)

・後藤俊夫写真展「拓魂残影」、新宿ニコンサロン
・和田善博・マサ子写真展「コノ世ノハナ」、新宿ニコンサロン
・山内亮二写真展「Quiet River、Seoul」、コニカミノルタプラザ・ギャラリーA
・田口昇写真展「南国万華鏡」、コニカミノルタプラザ・ギャラリーB
・齋藤亮一写真展「SLがいたふるさと ―北海道1973~1980―」コニカミノルタプラザ・ギャラリーC
・藤田満写真展「海に日は照る」、銀座ニコンサロン
・保坂昇寿写真展「Tokyo River Trail」、Art Gallery M84


齋藤さんは1959年生まれ。つまり14歳から20歳までの間に撮られた写真だ。中学生のときのものは主にSLだそうだが、D52とかC61とか珍しい機種が写っている。雪道を行く親子の後ろ姿など、中央アジアを撮った作品とまったく同じだ。ご本人は進歩がないですねと言っていたが、10代の頃からすでにいまのスタイルができていたということだ。改めて写真家は変わらないと感じた。
藤田さんの作品はコンデジで撮られたもの。暗い目のプリントが何度も見ているうちに引き込まれていく。
保坂さんの作品はHDRの方法で撮られたものでデジタルを全面的に押し出したものだが、不思議と気になるのは写っているものだ。渋谷川は好きだし、住宅地の暗渠になった川も興味深い。結局、作者が伝えたいもの、表現したいものは何かということだろう。オープニング・パーティに出席。
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-03 04:43 | Comments(0)

「思い」は邪魔

f0067724_563329.jpg


10月27日(日)

・西山功一写真展「PINK ORANGE RED」、Gallery RAVEN
写真展のタイトルを尋ねて、誰かの曲名にあると聞いて、世代の違いを感じてしまった。現実の捉えどころのなさみたいなものが写っている。


夜、カロタイプで講評講座。参加者少なかった。物語性をなくす。自分の思い入れが入ることでつまらない写真を選んでいることがよくある。セレクトはエンドレス。


橋本治『人はなぜ「美しい」がわかるのか』読了。
ものを作りながら、「ためらい」という研磨材でろくでもない「思い込み」を削り落とし、「完成=美しい」というゴールへ近づけるプロセス・・・


F1第16戦インドGP。ベッテル優勝。4年連続ワールドチャンピオンを決める。
[PR]
by pprivateeye | 2013-11-03 04:26 | Comments(0)
line

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30