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「錬金術的魔法」

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9月23日(日)

京都造形芸術大学・東北芸術工科大学の外苑キャンパスでの「The Tokyo Book Art Fair」の会場を少し覗いてから、「雑誌IMA創刊イベント/シャーロット・コットン セミナー」に参加。
シャーロット・コットンは『現代写真論』の著者。30~40代の体格のいい陽気な女性だ。
セミナーは、韓国・デグ・フォト・ビエンナーレで彼女がキュレーションを手掛ける「Photography is Magic!」についての紹介。
写真について、錬金術的魔法、偶然、イノベーションということを言っていた。イメージを作り出していく、生み出していくこととも。


この後、カロタイプで講評講座。そのときのノートをそのまま。
・街を撮る……形  街の中を撮る……モノ
・単調……良い、良くない
      情報量の有無、
      素朴
      ナイーブ(フランスでは褒め言葉)
   複雑すぎて良くない場合も
・ストレートな写真……見たものをパッと撮る  シンプルな写真
・変わらないものを続ける → そのなかで進歩、発展
・新鮮さ……難しい  誰かが撮っている
・「写真で何をしたいのか?」
   街の紹介、作者の気持ち、etc. → そのとおりの写真か? 文章か?
   
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by pprivateeye | 2012-09-30 20:32 | Comments(0)

講評とパーティ

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9月22日(土)秋分の日

・吉原かおり写真展「ruru」、TAP Gallery
キャプションによればruruとは一番最初の(心の)友だちのようだ。作品はいろいろなサイズの古い額に入れられている。このため子供の頃を回想しているような印象を受けた。
入口左側の、ひな人形の絵が額に入って壁にかけてあるところを撮った作品が好み。
全体に作品が少なかったが、これからシリーズになるのだろうか。


小山登美夫ギャラリーへ「ライアン・マッギンレー展」を見に行くが、今日は祝日のため倉庫のビル全体が休みだった。展示を見に来て同じように空振りに終わったらしき若い人たちが数名いた。
清澄公園のベンチで休んでいたら、やぶ蚊に腕を数ヵ所食われる。


渋谷ルデコでのWS2Bのグループ展。師匠の講評とパーティ。
今回の講評を聴いていても師匠の話全般に迷いが少なかった。恒例の渡部さとる賞もすんなりと発表。それらの作品は自分の好みとは大きく離れていた。
6Fでもパーティ。白岡さんが話しているところに顔を出す。何でもないところを普通に撮るのがいい、という講評講座のときと同様の話。
二次会はいつものメンバーと少し違って新鮮な話を聞くことができた。いつも思うことだが、こういうことを取りまとめてくれる人には頭が下がる。
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by pprivateeye | 2012-09-30 20:10 | Comments(0)

渋谷川

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9月18日(火)

・ライアン・マッギンレー「Animals」、8 0/3 ART GALLERY
渋谷ヒカリエの中にあるギャラリー。これが正しい名前かどうかもわからない。大体、サイトを見てもどこにあるのかわからずに電話で尋ねたくらいだ。
作品の感想はこれがこんなお値段なの?、というところ。動物とヌードを組み合わせたもので悪くはないが、広告写真に出てきそうな感じで、その評価がわからない。

・「FOUR TIMES ―favorite scenes―」、ギャラリー・ルデコ 6F
以前のWSのメンバーが集まってのグループ展。それぞれが新しいことを模索しているように思える。カメラやフォーマットを変えるのはわかりやすいが、それ以外にも被写体であったり見せ方であったりする。
いつもデジタルを使っている人がフィルムのような作品をつくったり、フィルムなのだがデジタルの処理を施したように見えたりして、それは意図しているのではないのかもしれないが面白かった。

・ワークショップ2Bグループ展 37期+OBOG「感光」、ギャラリー・ルデコ 2F・3F
いつもは二つの期が2F3Fに分かれて展示するのだが、今回は37期と以前にWSを終えた人たちがいっしょになって展示している。大きな作品はなくなり、モノクロが増えている。スクエアは一頃のローライ一辺倒からハッセルを使う人が多くなっているようだ。
全般に渋い作品が多いように思う。3Fは入口を入って右側のモノクロ、2Fはカラーのひまわりが好みかな。

・小林治行写真展「渋谷川」、Gallery Bar 26日の月
普段は飲食店での写真展は見に行かないのだが、今回は渋谷川を撮った作品ということで出掛けていった。
新宿から芝浦に流れ込むまでをモノクロで撮影したもの。意外なことにコンクリートで三面を固めた箇所というのは渋谷から広尾くらいまでのようだ。
ジン・トニックのほかに、ボウモア・ナデシコというシングル・モルト・ウィスキーを飲んでみた。このウィスキーは香りが強く塩の味がする。ものすごく個性の強い酒だが同時に癖にもなりそう。
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by pprivateeye | 2012-09-20 15:34 | Comments(0)

<午前十時の映画祭>

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9月16日(日)

みゆき座でヒッチコック「レベッカ」を観る。昨年、見逃していた作品だ。
印象に残っているセリフ。マキシム(ローレンス・オリヴィエ)がわたし(ジョーン・フォンテイン)に「36歳なんかになるな」「年をとるんじゃない」と二度も違う場面で言っていたが、ボートハウスでの告白の翌日には「年をとったな」。
この告白を聞いてからは、わたしはそれまでの気後れや恥じらいを捨てて、しっかりとマキシムを愛するようになった。
いつものブログから気にいったところを引用すると、
  想像力そのものをテーマにしている
  イギリスの個人主義というのは、アメリカともフランスとも違うねえ。本人がはっきりことばにしてい
  わないかぎり、その「個人の秘密」は存在しない。プライバシーは、本人が語らないかぎり、あくまでも
  「隠されている」。だれもが知っていても、本人がいわないかぎり、その「秘密」は存在しない。
「言葉」もまた映画の重要な要素だとわからせてくれる。
ところで予告編では「午前十時の映画祭、最後の一年間の・・・」と出ていた。第四回はないのか。



・渡邉博史写真展「ARTIFACTS―日系人強制収容所からの「もの」」、銀座ニコンサロン
タイトルどおり「ブツ撮り」の作品。話を聞いて驚いたのは全部手持ち撮影で三脚は使っていないとのこと。
キャプションに書かれているように「金銭的にも感情的にも」所有されることのなかったものだ。捨てられたものといっていいかもしれない。70年も経った「もの」に何を思うかはそれこそ個人によって違うだろう。
帰り際に渡邉さんの写真集をiPadで見せていただく。そこには暗室の模様も収録されていて興味深い。
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by pprivateeye | 2012-09-18 01:54 | 映画 | Comments(0)

暗闇坂

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9月15日(土)

国立新美術館「与えられた形象 辰野登恵子/柴田敏雄」展のアーティスト・トークに参加する。
「マイ・フェイヴァリッツ」と題してお互いの作品を15点ずつ選んで、それについて話をするという内容。
印象に残っているのは、辰野さんが自分の作品について話すとき何度も「イリュージョン」という言葉を使っていたことだ。彼女にとって絵を描くということは、自分の中のある感覚を具象に託すことなく直接キャンバス上に表すことのようだ。どっかからイメージが飛び込んでくる、とも話していた。柴田さんの写真については二次元的というか、そこに写っているものの形から新たな形を見い出す、というような見方をしていた。
柴田さんが話していたのは、風景を大雑把にアイコンのように捉えて撮っていくことがある。大判だがパッと決めてパッと撮る、時間をかけると余計なことを考えてしまう。写真はめぐり合い。撮るときは深く考えないし、何かに例えることもしない、といったこと。


・「8×10カメラな仲間たち写真展 2012」、元麻布ギャラリー
オープニング・パーティに参加。図録を購入し、生ビールをいただく。
大人数の参加なので作品の内容、質とも幅広い。参加している写真仲間が言うには、このグループ展は作品発表というよりも情報交換の場だ、ということ。大判カメラは機材も情報も限られいるし、写真という行為自体が孤独なものだけに、多くの同士が集まるというのは重要なことだろう。

このギャラリーはオーストリア大使館の向かいにあり、その前の坂道には暗闇坂という名前がついている。名前の由来は、昼間でも暗いほど鬱蒼と樹木が茂り、狭い坂道に覆いかぶさっていたからといわれる(ウィキペディア)。しかしそれよりも、ここに来るとはっぴいえんどの「暗闇坂むささび変化」という曲を思い出してしまう。ボーカルは細野さん?
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by pprivateeye | 2012-09-18 00:51 | Comments(0)

形に魅入られる。

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9月12日(水)

・柴田敏雄「Water-made」、ギャラリー・アートアンリミテッド
国立新美術館に合わせた展示。主にモノクロ作品。10月からはカラー作品の展示予定。
大きなものから4×5のコンタクトまでいろいろなサイズ。
羽衣が舞っているようにも見える、有名なグランドクーリーダムの作品は300万のお値段がついていた。


・「与えられた形象/辰野登恵子・柴田敏雄」展、国立新美術館。
まず柴田さんの作品について。
会場を入ってすぐのところに展示されている埼玉県飯能市のカラー作品がいい。これは上記のギャラリー・アートアンリミテッドにも展示されている。ダムの水面を橋梁やパイプのようなもので切り取った、抽象画のようにも見える。
「日本典型」では、平面的でパターン化されたものを撮った作品が、遠近感や天地がわかなくなり、じっと見ているとクラクラしてきて、それが気持ちいい。
「シカゴ現代美術館の25点」は、まとまって見る機会がほとんどないので貴重だ。柴田さんが現在のような写真を撮るベースになった作品群だ。
「TYPE 55」。ポラネガを使った作品。1点だけアートアンリミテッドにもあり、無理すれば購入できそうな価格だった。しかしこの会場でまとめて見たり、引き伸ばした作品を目にするとそんな気持ちも萎えてしまった。
「堰堤」。ダムを真横から撮影したもの。少し変な感覚だ。図録ではわざわざ折り込みにして一列に並べているが、あまり面白くなかった。
「初期作品」。10代のころの油彩が渋い。その後、タイプ文字やシルクスクリーンにこだわった作品が続く。「形式」というものに惹かれるのだろうか。
「ナイト・フォト」。少し暗いスペースで作品だけに強いライトが当てられている。夜の明かりの雰囲気を出そうとしたのだろうか。しかし、それは畠山さんの夜のマンションの明かりをバックライトで見せている作品のほうが成功していると思う。
「三角形」。三角形状のものが写っている作品を集めて、山型に展示。つまらないアイデアだ。上のほうの作品はよく見えない。
「新作」。三段に展示され、これも上がよく見えない。壁が一面空いているのだから、なぜそこを使わないのか。その壁には4×5のカラー・コンタクトの作品が1点だけ展示されいる。アートアンリミテッドにもあった作品で、作者には思い入れがあるものなのだろうか。
全般的には、都写美での展示とあまり被らないような気遣いがされているように思う。それにしても約200点の展示数は多い。各コーナーで一回分の個展といえそうだ。

辰野登恵子さんの作品。
抽象画だが形にすごくこだわっている。大きな作品ばかりだ。
形は徹底して追求していくようで、最後はその形を否定するかのように塗りつぶしてしまったりしている(最初のスペースの作品)。
2000年代の作品になると、以前の作品に比べてまろやかになった印象を受けた。それは描いているものの形、筆のタッチ、色遣いなどからの印象だ。

誰かがブログで書いていたが、お二人とも初期の作品からきちんと保存して持っているのはすごい。できる人というのはこういうところから凡人とは違うのだなと思う。
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by pprivateeye | 2012-09-14 23:52 | Comments(0)

「想像力をかきたてる写真」

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9月8日(土)

・「ロバート・メイプルソープflowers写真展」、西武渋谷店 A館7階
今回の花はモノクロの作品。
会場に入って少し暗いなと思う。最初の作品を見て、マットとイメージがずれているのに気が付いた。たぶん写真のイメージの大きさぴったりにマットを切ったのだと思うが、三角コーナーでどんなにしっかりと固定していてもズレが生じてくるものだ。
この時点で頭の中は疑り深くなっている。
プリントをよく見ると黒の締まりがない。ぬるい感じだ。
さらに細かく見ようと近づくと自分の影がおおってしまう。少し斜めから見るとガラスが反射する。ひどいライティングだ。どこの業者が請け負ったのかとつまらないことを考えてしまった。
作品は、後半に展示されていた、窓などの影が射しているものがよかった。花が活き活きと見える。


・hitomi「photographer's paradise ―myanmar―」、シャッターガール企画展、リブロ渋谷
モノクロで大全紙。デジタル出力のようだが、やわらかなトーンが思っていたよりもよかった。
しかし、中途半端な企画だ。柱の高いところに写真を展示しても作品がよく見えない。もしかしたらポスターと同じように考えているのか。


夜、カロタイプで講評講座。
デジタルだといろんなモードで写真が撮れるが、最後は似たようなものになってしまう。「写真の範囲が狭い」。これはピンホールやトイカメラにも当てはまる。
普通に撮ったもののほうが想像する余地が広がる。「想像力をかきたてる写真」「現実を超える」。
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by pprivateeye | 2012-09-13 17:31 | Comments(0)

乾いた写真が撮りたい。

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9月7日(金)

・松江泰治写真展「jp0205」、TARO NASU
Cellシリーズではなく、従来の続きだが、見ていてなんとなく不満に思えてきた。見ながら考えたことは、これが飛行機から撮られたものだということだった。初期の頃は高い場所を探して順光で撮られたものだったが、これでは航空写真とどこが違うのかと思った。写っている風景はそれなりに面白いのだがストイックな姿勢を止めたのはどうか。
動画のリストもあったのだが大半は現在IZU PHOTO MUSEUMで展示されているとのこと。以前に展示されたものを見ることもできたのだが、応接室のビデオであり時間も長いので、見るのはやめにした。

・相原康宏写真展「D埠頭」、マキイマサルファインアーツ
ずいぶん余裕を持った展示だ。A3サイズのカラープリントがアクリルに貼られている。全部で10点くらいだ。もう少し見たいなと思って置かれているブックを開けたら作者は彫刻などの美術家だった。
先日の田村さんの「午後」ではないが開発途中の湾岸のようなところに撮りに行きたくなった。
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by pprivateeye | 2012-09-08 02:17 | Comments(0)

「午後」を見ているとハッセルで撮りに行きたくなる。

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9月5日(水)

ようやく都写美に行った。
・田村彰英「夢の光」、東京都写真美術館 2F
「BASE」はカッコいいのだが、その時代状況からの見方が強すぎるのではなかろうか。だからこそ「BASE 2005-2012」を撮ったのではと思う。
「家/道」は東京国立近代美術館で見たときは六つ切のプリントだったが、ここでは大全紙サイズだ。
「午後」のシリーズがお気に入り。ハイコントラストだが赤フィルターなど使っているのか。
「湾岸」は4×5を2枚一組で見せるという手法のせいか、1枚だけで見ると弱いような気がする。

・「自然の鉛筆 技法と表現」、東京都写真美術館 3F
タルボットの「自然の鉛筆」を初めて全部見ることができた。しかし、そのキャプションに書かれた文章は最低だ。句読点も含めてきちんと読み返したのかどうかも怪しい文章だ。
また、作品リストには通し番号が付けられているのに展示作品にその番号がないのはなぜだ。ちょっといい加減ではないか。
アンセル・アダムスの「月の出、ヘリナンデス、ニューメキシコ」を初めて見た。撮影は1941年、このプリントは1980年でヴィンテージ・プリントではないのが残念。この作品については自著にかなり焼き込み・覆い焼きをやっていると書かれている。しかしそのことはほとんどわからない。

・鋤田正義「SOUND & VISION」、東京都写真美術館 B1
広告写真の人で音楽好きならその作品を必ず目にしている。先日このブログに載せたマーク・ボランもそうだ。麻雀卓を囲んでいるYMOの写真も有名だ。しかし、プライベートで撮られたモノクロも目を引くものがあった。しかも70歳を超える年齢でまだ撮っているというのがいい。


都写美のアンケートには上記のキャプションのことはしっかりと書いてきた。それに常設展を設けてほしいとも。みんながアンケートに常設展のことを書けばもしかしたら実現されるかもしれない。
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by pprivateeye | 2012-09-08 01:46 | Comments(0)

空を撮っても許される人

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9月4日(火)

・「Director's Choice Vol.2」、EMON PHOTO GALLERY
久しぶりに訪れたらギャラリーのレイアウトが変わっていた。
展示されている作品はギャラリーが扱っている作家たちだが、見たことのある人はデービッド・フォコスと海沼武史の二人だけだった。
作品は奥に展示されていた鳥の巣のようなものが写っている大きなモノクロがよかった。


・稲垣雅彦写真展「SURF and BEACH」、ギャラリーE・M西麻布
DGSM Print(デジタル・ゼラチンシルバーモノクロ・プリント)による作品。デジタルで撮影されたものと、フィルムでのものとが並んでいたが、DGSM Printが必ずしも万能ではないらしい。
逆光が好きですかと尋ねたら、即答でハイ、広角も好きですとの返事。
広角レンズは安易に使うと目立つけれどすぐに飽きてしまうのだが、ここの作品はしっかりとカメラを構えて撮られているので安心して見ていられる。


・荒木経惟「センチメンタルな空」、RAT HOLE GALLERY
タイトル通りの展示(スライド)と写真集。ポジで空だけを撮ったもの。大嫌いなペインティングがされていないのでいい。
その他に、自宅のベランダで撮られた90年前後のモノクロの作品と、陽子さんを描いたシルクスクリーンによるイラスト(和田誠?→訂正:荒木さんみたい)が展示されている。
最初、タイトルや内容からして写真家荒木経惟の遺書かとも思ったが、自宅を引っ越して東の空を撮ったと写真集のあとがきにあった。
でも以前の自宅のベランダで撮られたものがいいな。
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by pprivateeye | 2012-09-05 01:14 | Comments(0)