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<   2011年 07月 ( 16 )   > この月の画像一覧

「目で写真を撮る。」

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カロタイプで講評講座。
今日も大人数、16人。
前回から随分写真が変わった人がいた。
その変り方は、丁寧になった、きちんとなった、大人しくなった、考えて撮るようになった、というもの。
それを見て、白岡さん曰く、「頭で写真を撮るのではなく、目で写真を撮ること」。


あ、このことか! 白岡さんがテキストに書いていたのは。
「感性のなかにないものは、悟性のなかにはない。」


上の文章を書きながらようやく気が付いた。
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by pprivateeye | 2011-07-31 23:23 | Comments(0)

実験性

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東京国立近代美術館でようやく「パウル・クレー おわらないアトリエ」展を観る。
この展示は一言でいえば、クレーの実験性に焦点を当てたものだ。
いわゆる名作を期待していくと肩透かしを食らったように思う。
彼は作品を二つ、三つに切ってそれぞれ作品としたり、写したり(油彩転写)、いろいろな技法を試みている。表と裏の両面にまったく関連のない絵を描いたりもしている。
こういったことを試みるためか、作品のベースはキャンバスではなく、厚紙が多かった。


常設展では写真はいつもより多かった。
昨年ニコンが奈良原一高の「王国」のマスタープリント全87点を購入して、近代美術館に寄贈したらしい。
写真のコーナーでは石元泰博の「桂離宮」。大全紙だった。
現代美術のスペースでは畠山直哉の「渋谷川」のシリーズ。
企画展「ON THE ROAD」では宮本隆司と奈良原一高がNYCの交差点を撮っている。
宮本隆司は16mmでマンハッタンの全交差点ごとに左回りに撮影したものをつなげた映像作品。
奈良原一高は交差点の中央で四方を魚眼レンズで撮影し、その4点を一つに合わせている。


日本美術のスペースで高村光太郎の彫刻「鯰」を初めて見る。
「鯰」と題名の詩も書いている。その最初の6行。

  盥の中でぴしやりとはねる音がする。
  夜が更けると小刀の刃が冴える。
  木を削るのは冬の夜の北風の為事である。
  暖炉に入れる石炭が無くなつても、
  鯰よ、
  お前は氷の下でむしろ莫大な夢を食ふか。
  ・・・・・・
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by pprivateeye | 2011-07-26 23:23 | Comments(0)

午前十時の映画祭

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みゆき座で「パピヨン」を観る。
主演はスティーヴ・マックィーンとダスティン・ホフマン。
実体験の小説が原作。
つまり、原作者は仏領ギアナの流刑地から脱獄をしようとしたということか。
カッコいいマックィーンではなく、泥臭いけれど不屈の精神を見せるところがやっぱりカッコいい。
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by pprivateeye | 2011-07-25 23:23 | 映画 | Comments(0)

駆け足で。

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◆小松浩子展「資本の有機的構成」、Gallery Q
桜上水のBroiler Spaceで二人展を連続してやっていた女性の一人。資材置き場を撮っている人。
この展示も同じ。大量の六つ切りサイズとロール紙。六つ切りは数えたら78点あった。
作品の並びは微妙に左右のつながりがあるようだった。
圧倒的な数のため、全体を見ようとしても見られることを拒否しているようにも思えた。


◆ザビーネ・シュリュンダー写真展「ひとの存在を繋ぐもの」、銀座ニコンサロン
キャプションの日本語が怪しい。本人によるものか、翻訳かどうかは不明。
しかし、写真は主観とあり、大いにうなずく。
作品は静かな印象。
広めの余白は全体が白に向かうようで、それはイコール過去に向かうもののように思えた。


◆上田義彦写真展「火山の島」、RING CUBE
十年後の三宅島を企画絡みで撮影。
風景は35mmのカラーのようだが、人物はたぶん8×10のカラーで圧倒的な質感。
このポートレートを見るだけでもいい。
カラーの色は写真集『QUINAULT』と同じで、緑の色が強い。


カロタイプで講評講座。
白岡さんたちがアルルに行っていたので約1ヵ月ぶり。
夜になってからも参加する人がいて、最終的に15人が出席。
今回も自分の写真を見てもらうことができなかった。全然プリントしていない。
アルルに行った人たちからはレヴューの話を、そのとき見せた作品を見ながら聞かせてもらう。
否定的な意見はほとんどなかったようだ。
カラーかモノクロか、デジタルか銀塩か、あるいはフォーマットやプリントサイズなどは愚問のようだ。
あくまでも作品の内容、質が問われる。もうひとつは作者の作品に対する考え。
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by pprivateeye | 2011-07-23 23:23 | Comments(0)

降ったり止んだり

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みゆき座で「ミクロの決死圏」を観る。
SF映画として有名なので名前だけは知っていた。しかし、小説も読んでいない。
単刀直入に感想を述べると、ちゃっちい。
公開されたのは1966年で、ビートルズが来日し、ウルトラQが放映された年だ。
45年も前だから仕方ないのだろうが、SF映画は小説に比べて古くなるのが速い。
最後に潜行艇プロテウス号を放棄せざるを得ないのだが、いくら白血球が強力でも金属までやっつけることはできないだろう。
SF映画が古くなりやすいのはセットにもよる。
小説なら未知の場面を読者の想像に任せることができるが、映画の場合、具体的にセットを組まなくてはならない。そのあたり、時代が経過すると古くなってしまうのだと思う。
それを逆手に取ったわけではないのだろうが、「スターウォーズ」第1作目が評価された箇所で宇宙船の中がきたないというのがあった。長く飛行していれば船内も汚れてくるだろうということが、リアリティがあるとなったようだ。
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by pprivateeye | 2011-07-19 23:23 | 映画 | Comments(0)

「西の方へ行けたなら、僕はカリカリとスイカを齧る」

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◆「FANZINE Plus +tokyo」、パレット・ギャラリー
今年1月に大阪のブルーム・ギャラリーで展示された白岡さんたちの作品も、ギャラリーの企画展に合わせて展示されている。というか、それが目的だった。
フレームに入れて展示されている作品は各1点だが、8人全員の全作品を手に取って見ることができた。
たまたま出合わせたWS仲間のYさんが指摘していたが、同じWSにいるとプリントが似てくるというのは確かに事実のようだ。
ではそれが嫌かというとそうではなく、今日見たものは黒くて気持ちのいいプリントだった。
プリントの裏にもいろいろデータなどが記入されていて面白いのだが、蒔田さんのある作品はプリント日時が「2011年1月1日」となっていた。いいな、元旦から焼き始め。


◆「安井仲治写真展 1930-1941」、写大ギャラリー
以前に松濤美術館で見た回顧展に比べるとボリューム感で見劣りするのは仕方がないか。
ロトチェンコを模したような階段の作品よりは、ピントが合ってなかったり、ブレたり、粒子が目立った作品のほうがいいと感じた。自分の好みはコントラストがはっきりしているものが好きなのだが。
でも、亡命ユダヤ人を撮った作品が一番いいかな。


◆出口こずえ写真展「緑羅」、ギャラリー冬青
植物をパターン的に撮影。曇ったり、光りのないとき撮り、プリントの際もコントラストを抑えているので、グレーの幅の広いプリントとなっている。
このあたりは好みの分かれるところだと思う。自分としては霞がかったようなものよりはパリッとしたものが好みだ。
被写体は、多分誰もがよく撮るものだと思う。
しかし、どこまで自分をそこにオーバーラップできるか、オーバーラップするまで撮り続けることができるか、ということが作品となるかどうかの違いだと思う。
絵画作品を見てよく思うことに、なぜ彼らはこんな細かな作業を延々と続けられるのだろうか(たとえば草間弥生の作品など)、彼らは変質者じゃないのか、といったことがある。
それに近いものをこの「緑羅」から感じた。
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by pprivateeye | 2011-07-16 20:38 | Comments(0)

今日は満月だった。

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◆糸井潤「Kaamos ―カーモス」、工房親
Kaamosはフィンランドの地名。
冬、まったく太陽が昇らない日があるらしい。
そのときに撮影。でも、夜の雪景色と変わらない。
スライドもあったがこちらは昼間のもの。
キャプションがないし、タイトルは地名だから、作者が何を言おうとしているのかまったく手掛かりがない。
好き嫌いで見ればいい、見る人が見たいようにみればいい、という作品でもないと思う。

◆尾仲浩二「Tokyo Candy Box」、EMON PHOTO GALLERY
マゼンタとイエローの強いカラー。
「虚色」という言葉が頭に浮かぶ。
そんな言葉はないので、見ている写真が「つくりもの」のように思えてきたのだ。
色が邪魔に見えた。
こういう見方をすると、飯沢耕太郎の文章がピントはずれのような気がしてくる。

◆「monochrom Ⅳ 絞り/開放」、gallery E・M西麻布
作者が30人、なので作品は1~2点。
一人の点数が少ないのでコンテストみたいで焦点が定まらなかった。
絞り開放だが、ボケの見せ方ではあまり面白いものがなかった。

◆北井一夫「湯治場」、ZEN FOTO GALLERY
渋谷から六本木に引っ越してから初めてだ。地下の暗いところから明るい2階になって良くなったのでは。
作品は1970年代初めに撮影されたもの。場所は秋田が多いらしい。
もっと古く、戦後すぐのような印象を受ける。
70年代初めというのはもうビートルズが解散している時代だ。
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by pprivateeye | 2011-07-15 23:46 | Comments(0)

午前十時の映画祭

コルトン・プラザで「禁じられた遊び」を観た。
監督はこの8年後にあの「太陽がいっぱい」を撮るルネ・クレマンだ。
題名とテーマ曲は誰もが知っている有名なものだが、いままでどんな映画なのかは知らなかった。
スチール写真から想像するには、子供を描いたものくらいにしか思っていなかった。
どんでもない。
この映画は戦争を、反戦を描いたものだ。
直接、戦闘シーンを見せることはない。しかし、ときどき飛行機の音や爆発音が聞こえてきて、すぐそこに戦争があることがわかる。
そして、そこには未来への希望がない。
ラストシーンで主人公の女の子が友達になった男の子の名前を呼びながら駆けだすところは、その先に悲劇が待っているとしか想わずにはいられない。
悲しい映画だ。
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by pprivateeye | 2011-07-14 23:54 | 映画 | Comments(0)

恥ずかしい話

見栄っ張りというか、調子がいいというか、知ったかぶりな話を二つ。

小学生のときビートルズが来日した。
同級生からビートルズの4人のうち誰が好きかと尋ねられた。
そのときはビートルズがどんなものかよく知らなかったのに、同級生が僕はリンゴ・スターが好きだというのに合わせて、僕もそうだよと答えていた。
ビートルズをしっかりと認識したのはアルバム「Let It Be」の収録の模様がTVで流れ、それがきっかけで映画「Let It Be」を見に行ったときだ。
同級生に尋ねられてから随分経っている。
しかし、「Let It Be」のLPを購入し、そのとき付いていたブックレットはいまでは貴重な品になっている。

テニスを始めたのは社会人になってしばらくしてからだ。
スポーツ・ニュースなどでもボルグとマッケンローのライバル対決は取りあげられていた。
年下のテニスの先輩からボルグとマッケンローとどっちが好きですかと尋ねられた。
まだテニスを始めたばかりでその名前は耳にしたことがあるなという程度なのに、知らないとは言えずボルグと答えていた。
その後、テニスにのめり込むようになって、マッケンローのほうが断然かっこいいではないかと知った。

二度あることは三度あるというので、こんな恥ずかしいことをまたやってしまうのだろうか。
それがあるとすれば今度は写真についてだろうか。
それとももうやってしまっているのだろうか。
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by pprivateeye | 2011-07-13 23:16 | Self Portrait | Comments(2)

神保町の交差点で空を見上げたら快晴だった。

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◆「「 街 」 それは たしかに そこにあった」、UP FIELD GALLERY
街がテーマのグループ展。
懐の深いテーマとはいえ、結婚式控室の写真はちょっと無理がある。
コントラストにバラつきがあったが、住宅地を撮った作品はパターン的で好きだ。
台湾の路地は階段よりも視線が水平のものがいい。


◆前田恵写真展「H2O」、GALLERY mestalla
水のいろいろな様相を撮影。透明感ある、きれいな写真だ。
水の循環を生命に例えたいらしい。
しかし、そのテーマは大きいので、ギャラリーの展示だけでは無理があるように思う。少なくとも写真集程度のボリュームが必要だ。
4点で一つの固まりになっているものが二組あった。これがよかった。
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by pprivateeye | 2011-07-12 21:16 | Comments(0)
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写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye
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