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写真は微分である。

2017年4月27日(木)

写真は微分である。この言葉はどこかからの引用ではなく、あるとき思いついたものだ。

ヒント1:マイブリッジ
エドワード・マイブリッジという名前は写真をやっている人ならどこかで聞いたことがあると思う。彼は、1878年にカメラを等間隔に12台並べて、走る馬の連続撮影を成功させた。それが下の写真だ。この写真がもっと細かくかつ連続して再生されれば、映像になる。動きだけみれば連続しているが、ある一点を取り出せば写真でもある。
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ヒント2:積分
数学の微分積分の積分のことだが、高校の数学の授業で積分の説明の際、下のようなグラフが出てきたのを覚えていると思う。曲線に囲まれた箇所の面積を求めるとき、図のような四角形を仮定してそれをどんどん細かくしていき合計すればその面積を求めることができる。


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マイブリッジの連続する写真と、積分の図の四角形と似ているのではないかと思った。
積分は全体を求めるが、逆に究極のある一点を求めることは微分となる。映像のなかからある一点を取り出せばそれが写真なのだから、「写真は微分である」という次第。





  



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by pprivateeye | 2017-04-27 00:56 | Comments(0)

小伝馬町~新宿~中野

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2017年4月18日(火)

・山下恒夫写真展「15歳の日々」、Roonee 247 fine arts Room1
中学生の頃からカメラを下げて登校していたらしい。そして写真の投稿コーナーでは中学生にしては出来過ぎなんて評ももらっている。上手なだけだと鼻に付くこともあるが、それがないのは山下さんが本当に写真が好きなんだと思う。今回の写真は当時の同級生を撮っているのだが、同時に今の山下さんが中学生を撮影しているようにも感じられた。個々の写真のサムネイルに書かれたコメントもよかった。

・宝槻稔写真展「里山」、Roonee 247 fine arts Room2
テーマとしての里山。プラチナ・プリントの作品。乳剤をできるだけイメージの大きさに合わせて塗っているのがいい。ところで、プラチナ・プリントは諧調が豊かでそれでいて柔らかい描写が評価されるが、自分としては大好きというわけではなかった。今回の作品を見て気付いたのだが、陽があたって明るい場面でもなんとなく暗く見えてしまうことに抵抗があったようだ。

・土佐和史写真展「SUNLIGHT MEMORIES」、Roonee 247 fine arts Recommend wall
街中で声をかけて撮影したスナップ。カラー作品。

・宛超凡(Wan Chaofan)写真展「満ち来る潮」、TOTEM POLE PHOTO GALLERY
川の側だろうか、水がある、あるいはその気配のする場所でのモノクロ・スナップ。DMにも使われた写真のように、人物の後ろ姿が意味ありげでいい感じだ。

・Jan Vranovsky写真展「Wrapping the Void」、Place M
東京の街中の建物や構造物をできる限り中性的に撮影。彩度を落とした白っぽいプリントがいい。当然のように人物の気配は皆無で、影もほとんどない。ツルッとした風景だ。英語で書かれたキャプションを読むと、プラハ出身で専門は建築のようだ。

・佐藤充写真展「昨日」、RED Photo Gallery
女性を中心としたモノクロ・スナップ。ノーファインダーの写真も多い。テキストが漠然としたタイトルだけなので作者の狙いがよくわからない。

・Michael Nischke写真展「MUNICH-MOMENTS」、ギャラリー冬青
ミュンヘンの歴史的な建造物を中心にパノラマで撮影。モノクロ作品。何だか絵葉書のような風景だなと思いながら見ていた。写真集も同じ感想だったが、LPレコードの付録(?)としての冊子を見たときにはおおっと思ってしまった。レコード・ジャケットを両開きした大きさで、しかも印刷なのでコントラストが展示作品よりも高くなっている。それで目に飛び込んできたのだと思う。展示はたぶん大四つくらいの印画紙だが、これらの作品はもっと大きくして見せたほうがいいのかもしれないと思った。



  

  


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by pprivateeye | 2017-04-21 01:47 | Comments(0)

「そこに残るのは形だけでしょう」

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2017年4月15日(土)

・奈良原一高写真展「華麗なる闇 漆黒の時間」、キヤノンギャラリーS
展示は暗い部屋で作品にだけ照明があたっていた。作品はヴェネッティア、刀、能、禅の4シリーズで、展示数はヴェネティアが全体の6割というところか。最初は暗さに目が慣れないのでイメージしか見えずしかもデジタル出力なので、モノとしての写真は捨てているのねと思いながら見ていた。そんな不遜とも思えることを考えていたのだが、目が慣れてくると細部まで見ることができて楽しむことができた。ヴェネティアでは建物の入り口の上部が丸くなっているところだけを集めたコーナーがあり、これは杉本博司の劇場シリーズのようだと思った。4つのシリーズでは禅は好みかな。チラシのテキストに奈良原さんの言葉があり、「禅という思想は、科学的手続きをふむ写真には写らないと思います。そこに残るのは形だけでしょう」と述べている。割り切っているなあ。ここのギャラリーがいいのは展示作品の小冊子が無料でもらえるところだ。

・桜井秀写真展「ノスタルジックな道 ルート66」、キヤノンオープンギャラリー1
以前、キヤノンの望遠レンズが触れるコーナーがあったが、その横が展示スペースになっていた。すでに廃線となっている米国の国道ルート66を辿った、モノクロの作品。タイトルにノスタルジックなとあるが写真はあえてそういう撮り方はしていないように思えた。極めて現代的なスナップだった。

・原美樹子写真展「Change」 第42回木村伊兵衛写真賞受賞作品展、新宿ニコンサロン
少し黄色い感じのプリントが独特だ。イコンタというクラシックカメラでほとんどノーファインダーで撮られており、選考委員の一人鈴木理策さんが「目の前に現れる世界を不思議そうに見つめ、カメラにお願いして記憶してもらっている」ような印象だと述べている。最終候補に残ったなかでは現代アートから遠く離れていて、一番写真らしい写真が受賞したのはいいことではないかと思う。「アサヒカメラ」が木村伊兵衛賞を別冊付録にしているのはいい。それを読んでいるときに写真仲間と遭遇する。

・伊藤邦美写真展「秩父みち二人」、ニコンサロンbis新宿
定年退職した人が夫婦で秩父札所巡りをしたときの写真。その場所と二人の記念写真がセットになって展示されていた。作者が話しているのを背中で聴いていたのだが、俺が俺がという人のようで写真もその通りだった。


  


  



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by pprivateeye | 2017-04-19 19:33 | Comments(0)

写真は後から記録になる。

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2017年3月31日(金)

・大西みつぐ写真展「川の流れる町で」、ふげん社
同題の写真集刊行に合わせた展示。写真集と同様、「放水路」と「眠る町」に分けられている。展示の仕方も異なる。「放水路」の写真はアクリル板に貼り付けたもので、夕陽を受けてか暖色系の光りがあたって情緒的に見えた。一方、「眠る町」のほうはフレームに入っており、陰影の少ない街並みはどこかクールな印象だった。上の写真は大西さん所有の昭和30年代の地図。まだ都電が走っている。その下は大西さんの子供の頃の写真。

・稲垣徳文写真展「HOMMAGE アジェ再訪」、gallery bauhaus
アジェが撮影したパリを同じ場所、同じアングルで撮影。しかし、アジェのコピーではない。スローシャッターで人物の動きを流すのではなく、あくまでも全体にピントのあった現代の写真だ。バライタと自作の鶏卵紙による同じネガからのプリントをセットで展示。一部、異なるネガが使われており、二点を同時に見たときそちらの方が面白い。でも好みからするとバライタかなw あと、撮影場所のクレジットがあったらもっとよかったと思う。

・菅野ぱんだ写真展「Planet Fukushima」、新宿ニコンサロン
正直に言うと、また福島の写真かと思っていた。しかし、これまでに見た原発事故に関連した写真展では一番見応えがあった。展示も工夫されており、額装ながら隣同士のカットが連続するようなプリントだったり、その下部にガイガーカウンターを写し込んだりしている。汚染土を集めた場所の空撮が何点もあり、それが不気味だ。また、手前の人物をぼかして背景にピントを合わせたものも不穏な感じがした。

・「2016年度 Top Eye フォトフォトサロン入賞作品展」、新宿ニコンサロン
中学、高校生のフォトコンテストの写真。写真家小林紀誠晴の挨拶文があった。デザイン的なもの、画面構成や人物の動きを演出したものなど、すごく考えた写真が多く、スナップはほとんどなかった。夕陽が田んぼに写る作品がいいなと思った。





  




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by pprivateeye | 2017-04-02 00:29 | Comments(0)

桜の季節

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2017年3月28日(火)

・横木安良夫作品展「あの日の彼、あの日の彼女。1967-1975」、JCII PHOTO SALON
展示が今日までだと思って急いで行ったら、今日から始まりだった。2006年のブリッツ・ギャラリーでの展示と同じ作品。ラムダシステムでバライタにプリントし通常の現像処理を行ったとある。プリントはきれいなのだが、揃い過ぎているという印象が強い。もっとアナログ感が欲しい、と思うのは欲張りか。1968年新宿騒乱のとき横木さんは大学2年で19歳。機動隊が向かってくる状況での写真もある。こんなときは逃げるのではなく、彼らの間を通り抜けるようにすることで難を逃れられるとのこと。こんなアングルでは普通撮らないよなあというのが、広角を使って海水浴場での女性を上から見下ろすように撮っている作品だ。

・植田正治作品集出版記念写真展「もうひとつの風景 Another scenery」、Books and Modern
砂丘での作品と、ヨーロッパで撮られたもの。暗い背景、黒い服、頭も黒い布で覆って、横顔だけが見える作品が一番印象に残った。砂丘の作品では「パパとママとコドモたち」と題した、家族が横に並んだ写真はずいぶんとホコリやキズのあるプリントだった。

・フジフイルム・フォトコレクション展 日本の写真史を飾った写真家の「私の1枚」、富士フイルムフォトサロン
昨年購入した図録に記載されている作品の展示。タイトル通り超有名な作品ばかりだ。白岡さんの作品も一点(各作家一点)。フランス、ニームで撮られた、自分の影が窓に写り込んでいるもの。隣が秋山正太郎のバラの写真では不本意かなと推測するw

・Kiiro写真展「SAKURA」、EMON PHOTO GALLERY
桜の花を画面にみっしりと集めている。ストレートな写真ではなく、フォトモンタージュによる作品。こんなに「濃い」桜というのは西洋近代以降の感性ではないかと思った。桜の花はボンヤリしているものもあるが、画面のなかでは幹や枝が形をつくっておりそれに惹かれる。ギャラリーのキャプションに「山桜」を撮ったとあったが、ヤマザクラではなく山の桜という意味だと思いたい。写っている桜はほとんどがソメイヨシノのようなので。





  


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by pprivateeye | 2017-03-28 23:25 | Comments(0)

銀座をグルグル。

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2017年3月22日(水)

・「ポーラ ミュージアム アネックス展 第10回 2017 ー感受と創発―」、POLA MUSEUM ANNEX
4名の作家の展示。日本画が一人(武田裕子)、油彩画二人(髙木彩、池田光弘)、写真が一人(彦坂敏昭)。写真作品もストレートな写真というわけではなく、写真を使った現代アートという感じ。いつも思うのだが、日本画を間近で見ると、その力強さに驚かされる。絵(イメージ)は優しいものがほとんどなのだが、近くで見ると筆のタッチやマチエールがよくわかり、改めて画家の手で描かれたものだと納得させられる。

・ロバート・メイプソープ写真展「Memento Mori」、CHANEL NEXUS HALL
意外とコントラストが低く、パキッとしたところの少ないプリントだ。しかし、画面構成は考えに考え抜かれており、隙が見当たらない。画面に緊張感を出しやすいスクエア・フォーマットが必然のように思えた。若い男性の彫像はセルフポートレートと同じ感覚だろうか。この写真で足を止める人が何人かいた。緊張感が少し緩むという意味では、左上方に白い四角のある、男性が寝ている彫刻の写真が好みかな。

・横山将勝写真展「CROSSINGS」、CANON GALLERY
カラー作品。普段、デザイン関係の写真を撮っている人だろうか。

・東松照明写真展「おお!新宿」、AKIO NAGASAWA Gallery
同題の写真集が出たのは1969年。写っているものは学生デモや男女の絡みなど、内容的には過激なものだ。しかし、写真を見た印象は温いという感じだった。古い写真という印象が強く、その古さが意味のあるように見えるのは風俗だったり風景だったりする。眼鏡をかけて髪を七三に分けた細面の兄ちゃんが、そうそう昔はこんな人よくいたよねえと思った。また、電車の線路際まで家が立ち並んでいる写真では、アジアのどこの国だろう、という感じだ。

・千田貴子写真展「草のゆりかご」、銀座ニコンサロン
コンデジのスクエア・フォーマットでの撮影とのこと。自然な色味が優しい印象を与える。緑が気持ちいい。モノクロで撮影していたときのようなカットもいくつか見られる。作者自身の環境が大きく変化したにもかかわらず写真を続けていることも含めて、変わらなさに安心した。

・第16回写真「1_WALL」展、Guardian Garden
最終選考に残ったのは阿部直樹、白井晴幸、千賀健史、富澤大輔、藤澤洸平、姚遠の6名。このうち阿部さんだけモノクロの作品で、写真道ど真ん中という感じだ。以前の作品とそんなに変わらないと思うが、少し色気のようなものが漂っているのかな。姚遠さんは志賀理江子「螺旋海岸」を連想させた。これまでの1_WALL展の流れからするとグランプリは富澤さんか千賀さんかなと思った。千賀さんのインドの青年を撮った作品はドキュメンタリーかフィクションかあいまいなところが面白いが、構成が複雑すぎるように思えた。

・「プラチナプリント写真展」、ライカギャラリー東京、ライカプロフェッショナルストア東京
 エリオット・アーウィット × ワーナー・ビショフ
 ハーバート・ポンティング、荒木経惟、セイケトミオ、菅原一剛、蓮井幹生、萩庭桂太
メインの展示がエリオット・アーウィット × ワーナー・ビショフだった。プリントはどちらも久保元幸さんでアマナサルトが関係しているので、昨年12月にIMA Galleryで見たプラチナプリントと同じ手法だと思う。この中では荒木経惟「左眼ノ恋」を大きく引き伸ばしたものがよかった。従来のプラチナプリントで取り上げられるような写真ではないところがおもしろいし、こうして大きなプリントを見ると「左眼ノ恋」はいい作品だなと思った。




  





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by pprivateeye | 2017-03-24 23:49 | Comments(0)

写真を見ても道を歩いても、上がったり下がったり。

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2017年3月18日(土)

・飯田鉄写真展「草のオルガン」、ニエプス
このDMを最初見たとき、えっカラーか、と思ったが、展示を見て安心した。モノクロと同様、濃い影が印象的なプリントだった。写っているものは古い住宅や建築物で、一見昔に撮られた写真のようにも思えるのだが、すべてデジタルでそれも7種類くらいのカメラを使用しているとのこと。

・広瀬耕平写真展「土を織る」、TOTEM POLE
不思議な写真だった。白く光っている小さなものは雪のように見えたが、写真は干潟を撮影したもので、陽射しの反射や貝殻とのこと。そして暗い背景に木々の細かな枝のように見えていたのは和紙の繊維だった。フィルムのベースが和紙とのこと。これには驚いた。実際にネガを見せてもらったが、裏が白くて紙だというのがよくわかった。これだと今回の作品のように抽象的なイメージしか適さないかなと思ったが、4×5を見ると普通の風景でも違和感なく見ることができた。

・二人展 溝口剛「つむつくくむ」・長谷川操「闇は闇でない」、ゑいじう
ふたりともモノクロの作品。やはり喫茶店などでの展示は苦手だ。

・増田祐子写真展「その1%のために」、CALOTYPE
このDMから、また家族写真かと思っていたが間違いだった。Fujiの645で撮られたモノクロの写真は、コントラストがありながらシャキッとした感じよりも柔らかイメージで、不思議な印象だった。海辺とか公園よりも街中のスナップが圧倒的によかった。ちなみに、645のカメラは普通に構えて撮ると画面は縦位置になる。この展示はすべて縦だった。




   



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by pprivateeye | 2017-03-22 02:43 | Comments(0)

写真って、気持ちが出るよね。

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2017年3月11日(土)

・「ROCK YOU展」、CALOTYPE、ニエプス
LPレコードのジャケットに写真を貼った展示。二つのギャラリーで展示されていたが、合わせて見るとニエプスに展示されていた田中長徳さんの2枚の写真が一番好きだな。ところで実はこの展示はあまり気分のいいものではなかった。写真とレコードジャケットの組み合わせというけれど、ジャケットは単に写真の台紙としての意味合いしかなかった。レコード盤の中央の写真も新しく貼られたものだが、レコード自体はそのまま聴くことができる。なかにはジャケットの天地さかさまのまま写真が貼られたものもあるなど、レコードに対するリスペクトが感じられなかったのが残念だ。その意味も含めて成功していそうなのはニエプスに展示されていた元田敬三さんの作品だ。写真がツッパリ連中(?)を取り押さえるもので、レコードが若い頃の石原裕次郎だった。

・梁爽(リョウ ソウ)写真展「東・北/East・North」、TOTEM POLE
東京と北京でのモノクロ・ッスナップ。上下二段の展示で、上が東京、下が北京という『組み合わせだったが、どちらもほとんど違いはなかった。東京と北京、どちらも好きだという作者の気持ちが感じられる。

・張凱翔(Ken Chang)写真展「東京サーカス」、Place M
街中のモノクロ・スナップ。六つ切りの展示で点数が多かったが楽しく見ることができた。写っているものとか撮り方が特に面白いというわけではないのだが、全体として作者のユーモアが伝わってくる、嫌みのない写真だった。

・田口昇写真展「コクーン」、RED Photo Gallery
作者の子供が生まれ、その姿を10日ごとくらいに撮影。生後すぐから99日目のお食い初めまでを等身大のプリントで展示したもの。言ってみれば親バカということになるのだろうが、それ以上に見ていて微笑ましい感じがよかった。演出的なものといえば、赤ん坊の着ているものが全部違っていたことか。

・小川康博写真展「Cascade」、蒼穹舎
昨年亡くなった作者の母親の遺品の中に8mmフィルムを見つけ、それを映写したものを撮影。それ以前に撮影していた花の写真と合わせて展示。家族(子供の頃の作者もいる)の映像にもかかわらず、第三者的な記録が感じられていい。その一方で、映写したときのスクリーンの関係で写真が暖色系の色味となって、母親の死という悲しみをやわらげているようだ。





   

 
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by pprivateeye | 2017-03-21 00:39 | Comments(0)

深川~本所~小伝馬町って、まるで時代劇だ。


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2017年3月10日(金)

・「ANDO COLLECTION」、ANDO GALLERY
現代アートのギャラリーなので写真の展示があるときには覗いたりしている。今回はギャラリーのコレクション展で、リカルダ・ロッガンという写真家の作品が展示されていた。この作品は以前にここで見たことがあるものだった。ヨーロッパの著名人の遺品をごく普通に撮影しているものと、人の手が加えられた洞窟の大きな作品だった。他にペインティングでショナ・トレスコットという人の作品がよかった。長辺が20cmにも満たないような小さなアルミ板に描かれた風景が抽象っぽいのだがゴッホやルオーを連想させた。たまたまギャラリーの人の解説を聞くことができて、この作家は若いけれど描く力を持った人だそうだ。この「描く力」という言葉が新鮮だった。

・峰崎野人写真展「Parrhesia #008 居所」、TAP Gallery
このギャラリーに来るのもずいぶん久しぶりのような気がする。村越さんや野尻さんがメンバーから抜けて自然と足が遠のいていたのだが、今回見た峰崎さんは先の両者とはまた異なったモノクロ・プリントだった。埼玉の田舎の風景だがややコントラストの高いプリントで、これもまたきれいだった。三人を比べると一番自分のプリントに近いようなきがした。

・鈴木麻弓写真展「THE RESTORATION WILL」、Reminders Photography Stronghold Gallery
作者の両親は2011年の津波で亡くなり、そのレクイエムのような作品だ。手製本の写真集プロジェクトの一環としての展示。津波の後で拾った父の4×5のレンズで撮影された写真は暗くぼんやりとしている。キャプションには「亡くなった人たちが見ているような景色」とあり、最初は写真に写っている人たちを亡くなった人になぞらえていると勘違いしていた。実はその逆で、亡くなった人が現在を見ている視線だった。そう理解することで悲しみはずっと続いているのだなと感じた。

・矢嶋英久写真展「ひかる森」、Roonee 247 Fine arts
ルーニーが日本橋小伝馬町に引越してから初めての訪問。矢嶋さんの作品はルーニイのサイトでDMの写真を見て行こうと思った。彩度を少し上げ気味で手を加えたプリントが面白そうだと思ったのだが、それはこの写真だけだった。全体的には色の乏しい里山の中の風景だ。10年間撮影しているとのことなのでセレクトによってまた違った印象になったのではないだろうか。

・圓谷真唯写真展「此処彼処」、Roonee 247 Fine arts
4月にルーニイで展示を控えており、その予備的な展示が店舗側の壁にされていた。身の回りをカラーで撮影したもので、以前にニエプスの二人展でその作品を見たことがあった。

展示の後、オーナーの篠原さんの話を聞いた。販売されている写真集の中に築地仁さんの新しい写真集があった。3年くらい前にDAZLLEで築地さんが予約を取っていたので、やっとこれ出たんですねと言ったら、そうなんですよ、みんな心配してました。直接築地さんに聞くと叱られそうだし、ヤキモキしてました。なんて答えが返ってきて笑ってしまった。





   

  
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by pprivateeye | 2017-03-21 00:00 | Comments(0)

模型かもしれない\(^o^)/

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2017年3月1日(水)

・上瀧由布子写真展「糸遊」、銀座ニコンサロン
モノクロの日常スナップなのだが、不思議な印象を受ける。糸遊とはクモの糸が空中に漂っていてゆらゆらと光って見えることをいうらしい。作者はそこにある種の希望のようなものを感じているようだが、作品はその逆でどちらかといえばネガティブな感情を感じる。

・大橋英児写真展「Existence of」、ZEN FOTO GALLERY
飲料水の自動販売機を撮影。カラー作品。これまでの作品とか写真集にまとめられたものを見ると、写真展の展示は割合タイポグラフィーっぽいセレクトなんだと思った。テキストの中に笠地蔵という言葉があり、自販機を擬人化したような作品も多かった。雪の中に埋もれている自販機とか、広い荒地のようなところにポツンと置かれたものを見ると、彼らも頑張っているんだなあと変な感情も湧いてくる。

・築地仁写真展「写真像」、タカ・イシイギャラリーP/F
1984年に発表された作品集からの展示。モノクロのスクエア。都市の中のモノの形(表象)や質感に惹かれた写真。そこには記号とか意味とかは無視されていると言ってもいいかもしれない。同じようにモノクロでスクエアの作品を作っている写真仲間のSさんを思い浮かべた。築地さんの最初期の写真集『垂直状の、(領域)』を見れたのもよかった。1975年の出版で、このころは築地さんもブレ・ボケの写真を撮ったりしているんだと思った。

・伊藤義彦写真展「箱のなか」、P.G.I.
雨粒や人形をパノラマサイズで撮影された作品。連続するカットをつなぎ合わせてあるらしい。写真絵巻という言葉が使われおり、日本の絵巻物のように時間の経過も閉じ込めたいようだ。他に、ハーフサイズのカメラのコンタクトプリントによる作品も何点かあった。横12カット縦6段、計72カットでひとつの絵というこの作品は最初にデッサンのようなものをつくるらしい。


この日は銀座駅で写真家の飯田鉄さんに声をかけられ、P.G.I.の入り口ではカロタイプの講評会メンバーのTさんと顔を合わせるなど、珍しい日だった。そういえばP.G.I.が芝浦から東麻布に移転してからは初めてだ。ずっと買わなければと思っていたストレッジボックスを購入。ヨドバシよりだいぶ割安だ。東京タワーがすぐ近くにあり、ビルの隙間から見えるその姿は妙にリアリティがあるが、一方でその真逆の作り物っぽくも見える。スケール感が変になり面白い。そんな気分で珍しく街のカフェで休憩もした。







  
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by pprivateeye | 2017-03-07 01:31 | Comments(0)