上野の森
2008年 08月 13日
行ってきましたよ。「対決 巨匠たちの日本美術」、東京国立博物館 平成館。
タイトルが何となくダサイし朝日新聞130周年の特別展でつまらなさそうな印象だったが、さるブログでほめていたので行く気になった。
結論からいうと、すごくよかった。
お盆休みで少しは空いているかと思っていたらとんでもない。おばさんたちを中心に約30分待ちだった。
入ってからは多くの人がベルトコンベアーに乗っているように進んでいくのに逆らってガラスにへばりついて長時間見る。
全部見終わったら3時間経っていた。グッタリ。人の多さでなく作品の力にやられてしまった。
初めの「雪舟vs雪村」では有名な慧可断臂図につかまってしまった。国宝にもなっている有名な絵だが、あんなに大きいとは思わなかった。しつこく隅から隅まで何度も見る。
どの作品も力強いが今回無理やり対決となった「運慶vs快慶」「雪舟vs雪村」「永徳vs等伯」「長次郎vs光悦」「宗達vs光琳」は、先駆者(前者)が結構自由奔放なのに対し、追随した後者は繊細な作風が表面に出てくる。
後半は、芦雪の虎でうなったら、「若冲vs蕭白」でまいってしまった。
なんだこの二人は、江戸時代中期の人なのにものすごくモダンだ。このまま世界に通用するぞ。
「歌麿vs写楽」は版画の実物を見るのが初めてなので興味深かった。単なる印刷ではない。絵師、彫り師、刷り師の三者の合作といってもいい。