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濃厚で、妖しい

P.G.I.へ「ウィン・バロック作品展」を見に行く。
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1Fにアンセル・アダムスとイモジン・カニンガムが展示してあり、2Fにウィン・バロックだった。
8×10の密着プリントは濃厚で、黒がきれいだ。妖しい雰囲気が漂っている。特に1950年代に撮られた森のシリーズがいい。光りがあたっているところよりも、日陰のところが本当の世界なんだよ、と言っているみたいだ。
価格表があり、裸の女の子が森の草にうつぶせになっている「Child in Forest」という有名な写真はもっとも高くて¥2,520,000なり。同じ価格のものがもう一点。霧の丘と葉を落とした木と雲間から太陽が覗いている、魔女が出てきそうな幻想的な、「Stark Tree」と名付けられた作品。
「Christmas at Sandy's」と題された作品は、かまどの上に黒猫がいて、いろんな細かいもの、缶やフライパンやバケツなどがくっきりと見えて飽きさせない。
女性が裸で森の中に横たわっている2つの作品は、ほとんど同じ場面なのにプリントの具合が違っていて面白い。
「Bush,Mud and Fence」は、逆行の泥沼を写していて、黒が美しい。Sぢえさんの好きそうな作品だ。

1Fのアンセル・アダムスはやはりプリントがすばらしい。雪のハーフドームなどは見とれてしまう。
イモジン・カニンガムは写真家のポートレートだが、これが面白い。アルフレッド・スティーグリッツは学者みたいだし、アンセル・アダムスの曲がった高い鼻を見るとああやっぱり嫌なヤツと思う。エドワード・ウェストンは見た目も頭でっかちだし、マン・レイは町工場の親父か中学校の化学の先生だ。アウグスト・ザンダーとウィン・バロックが似ていて、町の紳士という感じ。
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Now Listening : Jimi Hendrix / Blues
by pprivateeye | 2007-05-15 22:56

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye