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男と女

ギャラリー冬青で、小部俊裕「樹海」を見る。
富士の樹海を20年以上も撮り続けているとのこと。
大全紙のモノクロ。4×5かと思っていたら、8×10とのこと。引き伸ばしはライトボックスを工夫してやっているらしい。
コントラストが強くならないように曇りの日を選んで撮影。露光時間は20分から長いと1時間近くになる。また、湿気が多いのでフォルダーのフィルムが動いてしまうのでバキューム装置をつけている。このため一日で2~3カットしか撮れない。とのこと。
撮られているものは、樹海の中で目を引くもの、たとえば倒れた木、岩、根など。
樹海という空間を撮るのは難しいか。

新宿ニコンサロンで、狩野久美子「BACKYARD -隠れた庭- 2007」を見る。
縦位置の大きなモノクロ・プリントが並んでいる。バライタ(?)のロール紙らしい。他の人と話していたので詳しいことを聞けず。
心が反応したものを撮っているのだが、静かな狂気といったものを感じる。心の奥底にあるものを暴くというのではなく、そっと持ち出したという感じ。

せっかく新宿に来たのでコニカミノルタプラザへ。
海野さんの2回目。
キャプションはモンゴルへの惜別ではなく、日本人に向けた言葉だそうな。
地平線の写真を見て、先に見たニコンサロンの写真を思い出し、男と女の撮る写真の違いというようなことを思う。
どちらも自分の内面を出すわけだが、女性の場合はそれを生のまま出している。一方、男性はそれをよくいえば理知的に悪くいえば計算づくで出しているような気がする。
そういった意味で「狂気(=非日常)」に近いのは女性かなと思う。
と考えていたら2Bのメンバーが次々とやってくる。Oさんとしばらく話す。

気になるレンズがあるので銀座へ行くが残り時間が少なく、キヤノンギャラリー銀座へ。
内藤さんの、これも2回目。
銀座の週末午後7時近い時間になるとギャラリーに来る人はなし。
Oさんと3人でおしゃべり。やはり女性の撮るものを男性が撮るには計算(=意識)が必要という話になる。
by pprivateeye | 2007-04-14 22:26

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye