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田中長徳ビユーイング

2Bで師匠と漂流者が所有している8×10で撮られた1982~3年のNYを見る。
覚えている範囲で、

・引伸機で露光している時間は(写真が)生きているような気がする。

・モノクロは、本当はデジタルのほうがきれいだ。しかし、銀塩のモノクロのほうがムラが出たりキズが付いたりして、それが良い(わざとそうするわけではない)。

・プリントは(時間が経てば)退色したり銀が浮いてきたりするものだ。

・印画紙の説明書のとおりにやることが結局は正解だ。

田中長徳という名前で一番古い記憶は、読売新聞社が20世紀の写真とかいったテーマで日本の写真家のアンソロジーを作ったときに見たものだと思う。
その本は写真1点とテキストが見開きになったものだった。
現在、本の山の奥深くに埋もれているのでそれを確認できないのが残念。

もうひとつ、好きな話。
ウィーンにいた頃、プリントを乾燥のために床一面に広げておく。そうすると翌日にはスルメのように丸まっている。それを重ねて本などで重しをする。重しをしたことすら忘れてしまった頃取り出すとまっすぐになっている。
そうやってプリントしたのを積み上げると自分の身長以上になった。


Now Listening : Lee Morgan / Vol.3
by pprivateeye | 2007-03-25 23:28

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye