Private Eye

ppeye.exblog.jp ブログトップ

万年筆の修理

f0067724_00114580.jpg


2018年1月16日(火)

万年筆を2本修理に出した。PILOT CUSTOM(黒)と、PILOT CUSTOM STERLING SILVERで、京橋のパイロット本社に持って行った。そこでいろいろと興味深い話も聴けた。STERLING SILVERのほうはペン先の接着がはがれてしまったのだが、応対に出た人がルーペで見ながら「これは71年製造のものですね」と言う。いまから47年も前のことになる。こちらはそんなに古いという自覚がなかったので「そんなことまでわかるのですか」と尋ねたら、「ペンの下側に<H871>とあります。Hは弊社の平塚工場の略で、871は71年8月の意味です」と説明があった。よく考えるとこの万年筆は学生の頃購入したような記憶がある。なるほど40年以上前のものかと、自分のことながら感心した。こんなふうにペン先には製造年や場所がわかるように刻印があるとのこと。それを聴いて「最近、文房具の本などで万年筆の特集がよくあるけれども、そういった記事は目にしたことがないです。まるでカメラの製造番号みたいですね。マニアの人たちはその番号を気にしたりします」と言ったら、対応の女性の人はニッコリとほほ笑んだ。そのとき彼女の指先にインクの汚れが付いているのに気づき、「ああ、やっぱり仕事柄インクは付いちゃうよね」と心の中で思い、その方に親近感を覚えた。さらにルーペで見ながら「軸に細かなひび割れがあるので接着しておきましょうか? ただどうしても後から見ると接着の跡が付いてしまうのですが」と言われて、このときは以前にシチズンの時計を修理に窓口に持って行って具合をいろいろ尋ねられたときと同じ気持ちになった。自分たちの製品に対する愛情、できるだけ修理などは万全を期するけどどうしても無理なところも出てきますという、お詫びにも似た残念だという気持ちが伝わってきたからだ。ちなみにシチズンの時計は修理が上がって受け取りに行ったとき、「これからも可愛がってやってください」と言われて一遍にファンになってしまった。もう一本のCUSTOM(黒)のほうはペン先が欠けてしまっていたので修理というよりはペン先の交換となった。そしてこの万年筆も古くてすでに型番にはないので使えるペン先で代用せざるを得ないとのこと。その際、「14金なのでそれなりに金額が掛かってしまいますが、折れたほうを弊社で引き取る形にすれば多少お安くなります」と言われ、「それでお願いします」と二つ返事で答えた。ただ<B>太字だったがこの型はないので<M>中字となった。実はSTERLING SILVERのほうも<B>なのだが、これは若い頃作家のマネをして太字の万年筆に憧れたためだ。原稿用紙に大量に文字を書くのはその当時の学生でも機会は少なく、ましてやいまは太字の出番は皆無だ(あ、年賀はがきの宛名書きに使ったなw)。修理は1週間くらいと言われていたが3日ほどで連絡があった。受け取りに行ったときに「もしインクの出方が多過ぎたり擦れたりするようなら1年間は無料で調整します」と言われた。最後まで気持ちよく応対され、これから万年筆を大いに使っていこうと思うのであった。











  





[PR]
by pprivateeye | 2018-01-19 20:49 | Comments(2)
Commented at 2018-01-21 11:50 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by pprivateeye at 2018-02-19 00:26
やはり使う人がダメになったんでしょうね。