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三つの歴史

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2017年12月22日(金)

・加納満写真展「La 500 piccola grandiosa」、Basement GINZA
1957年に発表されたイタリアの小型車フィアット500だけを撮影。大伸ばしのデジタルプリントを写真仲間が手伝っている。被写体である車自体に魅力があるので、モノクロ写真のほうが風景に同化していい感じだ。カラーで大きなプリントとなると自動車のポスターを見ているように思えてしまう。むしろ額装されてきちんと写真作品として見せてもらうほうが安心できる。


・尾仲浩二写真展「Slow Boat」、POETIC SCAPE
同題の写真集が三つの異なる版元から出るのも珍しい。初版は2003年に蒼穹舎、第二版が2008年ドイツ、そして今回の第三版は中国からだ。展示のために新たにプリントしているらしい。写真自体は80~90年代に撮られたもので30年という時間が経過している。しかし、その時間あるいは時代性でもって語られる写真ではないような気がする。「写真」としか言いようのない視線、その枠の中で蝶は永遠に花の上で羽ばたき続けるのだ。


・「FINE ART MUSIC PHOTOGRAPHY」、gallery E・M 西麻布
海外の音楽関係の写真家の作品。1970年前後のロックのスターたちだ。ビートルズ、ポールが点数的には多かった。エリック・クラプトンがギブソンのレスポールを弾いている珍しいものもあった。そんな楽しい思いの中、ジミ・ヘンの1枚は何度見てもそこで視線が止まってしまった。ステージ上からカメラマンを落ち着いた表情で見下ろしている。他に興味深かったのはアルバム「デ・ジャブ」の前後と思われるCSN&Y。各人コードの押さえ方が異なっている。etc. 自分がよく聴いていたミュージシャンが大半なので、いつもの写真展とは違った楽しさがあった。









    






by pprivateeye | 2017-12-25 00:11

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye