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東京大学で公開講座

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2017年6月24日(土)

東京大学文学部公開講座 第8回「ドストエフスキー、トルストイ、チェーホフ ーロシア文学の鬱蒼たる森を探索するー」に出席した。会場は東京大学文学部1蛮大教室。講師は東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授、沼野充義氏。このひとの名前はSFファンならよく知っていると思う。スタニスワフ・レムの作品をほとんど訳している。
大作家三人を1時間半に満たない時間で語るのだからどこか一点共通なところに焦点を当てるしかない。ドストエフスキーは『カラマーゾフの兄弟』を取り上げていた。神の存在、にもかかわらずなぜ児童は虐待されるか。その子供というテーマをチェーホフは確実に受け継いでいる。チェーホフ自身不幸な幼年時代を送っている。彼の短編「かわいい」をトルストイは激賞したが、まったく正反対の評価も受けている。そのトルストイの『アンナ・カレーニナ』はプーシキン『エヴゲニー・オネーギン』のヒロインの進化したもので、さらにチェーホフ「小犬を連れた奥さん」は『アンナ・カレーニナ』の続編かもしれず、終わりで何かが始まろうとしている。そして、ナボコフ「フィアルタの春」は、それらを引き継ぎながらも唐突に閉じられるヒロインの運命を描いている。
個々の作品や作家は単独で突然現れるのではなく、先行する作家や作品を確実に肥やしにしている、というこういった話を聴くのは楽しいし豊かな気持ちになる。さらにそれらの作品を読んでみたくなる。






  




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by pprivateeye | 2017-07-11 02:47 | Comments(0)