Private Eye

ppeye.exblog.jp ブログトップ

「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」

f0067724_08473092.jpg

2017年5月27日(土)

上野公園とその周辺で開催されていた「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」を見る。上の写真はその展示。作者は上段左から1.宇佐美雅浩、2.サルバトーレ・ヴィターレ、3.米田知子、4.マイヤ・タンミ、5.鈴木理策、6.タイヨ・オノラト&ニコ・クレブス、7.山本渉、8.武田慎平、9.エヴァ・ステンラム。

好みは鈴木理策だな。水の写真を水の中に返すというのはある意味では現実と虚構が入り混じるようで面白い。写真家杉本博司は「どんな虚像でも、一度写真に撮ってしまえば、実像になるのだ。」ということを述べているが、ここではその逆が行為として表れている。どんな現実も写真になることで虚構の意味を持ち始める。

一方で写真としてつまらないと思ったのは武田慎平の原発事故で汚染された土を利用したフォトグラムの作品だ。インスタレーションあるいはパフォーマンスにしか見えない。

こんなふうに屋外で天気の良い日に木陰の下で展示を見るのは気持ちがいいのだが、案外そのときの気分だけが残って肝心の作品の内容は忘れてしまうような気がする。その意味では写真は彫刻のように周囲と等価ではなく、一時的に置かさせてもらってます感がある。写真はカメラという暗箱の中で生まれるように、あるいは写真集やアルバムのように、閉じ込められた空間が本来の居場所なのかもしれない。

FBには写真仲間が同じような写真をあげており、近くに何人かいるのだなと思っていたら、自分が見た作品を撮影している写真仲間がいたのは可笑しくなってしまった。

上野公園内には彫刻の展示も何点かあり、結構早いペースで入れ替えがあるようだ。昨年11月に写真を撮った作品はすでになく、今回目を引いたのはNYの自由の女神だ。上半身だけで下部は割れたようになっていた。これで斜めに地面に倒れていたら映画「猿の惑星」だなと思った。

先日読んだ『最後の秘境 東京藝大』の影響で藝大の中へ入っていった。奥の彫刻棟の辺りには製作途中だと思われる作品がいくつも並んでいたり、これから削られるであろう丸太が積み上げてあった。同書に書かれていたことを実感するとともに、改めて藝大生への親しみとリスペクトを思った。

国登録有形文化財造物になっている木造2階建の市田邸にも作品が展示されていた。3.米田知子と8.武田慎平。この建物は若い人たちががシェア居住をしながら日常の維持管理をし、 1階座敷を芸術文化活動の拠点として活用を行っているとのこと。(サイト

最後の上野桜木あたりで1.宇佐美雅浩と9.エヴァ・ステンラムを見る。近くのK's Green Galleryでは写真家の内田ユキオさんがトークショーを行っていた。その著作で名前は知っていたが実際に目にするのは初めてだった。結構ガタイのいい人だ。

この付近は既視感があるなあと思っていたが、SCAI THE BATHHOUSEが近くにあった。展示は「大庭大介展」。偏光パールのアクリル絵の具を使った作品。絵の具を厚く塗り、全体に櫛のように平行の溝を付けることで角度によって光りの反射が虹色となって見える。

このまま谷中付近をうろうろしたのだが、意外と道が入り組んでおらず直角に交差している。谷中銀座でエビスを一杯だけ飲んでこの日は終了。





  

 


[PR]
by pprivateeye | 2017-05-30 01:42 | Comments(0)