Private Eye

ppeye.exblog.jp ブログトップ

写真と虚構について、チラッと思う。

f0067724_2203375.jpg


2017年2月3日(金)

・カール・ラガーフェルド写真展「太陽の宮殿 ヴェルサイユの光と影」、CHANEL NEXUS HALL
フランス語のタイトルは「VERSAILLES A L'ombre du Soleil」なので、日本語タイトルの「光と影」ではなく「太陽の陰で」のほうが意味としては正しく、また写真もそういったものだった。何より作者がこの場所は過去のものと言っている。太陽という言葉の持つ明るさよりも過ぎ去ったものとして撮影されている。通路を形作る生垣が高く濃いので、地面の白い砂とのコントラストが強くて黒くつぶれている。案外そこに闇が潜んでいるのではないだろうか。

・鈴木篤男写真展「風 砂 人(防潮堤)」、銀座ニコンサロン
浜名湖近くの遠州灘の海岸沿いに防潮堤を作る工事が始められており、そのドキュメント的な写真。最初はコントラストのないプリントだなと思いながら見ていたが、工事そのものよりも砂丘(砂浜)の写真に見えてきて、コントラストの低さが逆に砂の白さにつながってきた。

・大橋英児写真展「Existence of」、epSITE
路上の自動販売機シリーズのカラー版。モノクロと同時に撮影しているとのこと。カラーになることで自販機の存在感が強くなるが、大きなプリントなので何度か見ているうちに周囲の景色も気になってくる。もしかしたら一番無個性なのは自販機のディスプレイの箇所かもしれない。

・藤原香織写真展「森を見る 森から見る」、新宿ニコンサロン juna21
東京の神社を撮影して、調べると縄文時代の遺跡と重なることが多かった。神社と遺跡とは時代的にもかなり離れているが、そこにつながりがあることに聖的なものを感じるという。神社のある風景だが、神社そのものを撮っていないのがいい。

・小野淳也写真展「瞬きもせずに」、新宿ニコンサロン juna21
キャプションには作者と祖父との関係が書かれていた。アルツハイマー発症や老齢のために入院し、そのことで祖父と関連のある風景を撮影、とある。しかし、それは日常、普通にある風景だけだ。果たしてキャプションや写真は真実だろうか。どちらか片方、あるいは両方ともフィクションであってもおかしくない。







  
[PR]
by pprivateeye | 2017-02-06 22:02 | Comments(0)