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ルキノ・ヴィスコンティ監督特集

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12月8日(月)

早稲田松竹でルキノ・ヴィスコンティ監督特集「熊座の淡き星影」「ルートヴィヒ」を観る。観客は明らかに年配の男性が多かった。これまでにヴィスコンティの作品「は「山猫」しか観たことがないのだが、それでもそこそこ観たなかで一番好きな映画だ。今回も「山猫」に劣らずどちらも貴族趣味たっぷりの内容だった。


「熊座の淡き星影」(1965年、イタリア、100分)
  原題:Vaghe stelle dell'orsa
  出演:クラウディア・カルディナーレ(サンドラ)、ジャン・ソレル(ジャンニ、弟)、
     マイケル・クレイグ(アンドリュー、夫)、レンツォ・リッチ(ジラルディーニ、義父)
「山猫」(1963年)の次に撮られた作品。
クラウディア・カルディナーレのいろいろな表情がいい。彫りの深い顔立ちでさらにそれを強調する化粧なので、怒ったときは本当に怖い顔になるが、笑顔になるとかわいくなる。彼女は両親ともイタリア人だが母語はフランス語で、18歳になるまでイタリア語は話せなかったらしい。意外だ。この映画のときは27歳。
ユダヤ人問題(密告)、近親相姦、没落貴族といった題材が底辺に流れたミステリーっぽい展開だ。ラストも最後までは見せていない。


「ルートヴィヒ」(1972年、イタリア or ドイツ?、237分)
  原題:Ludwig
  出演:ヘルムート・バーガー(ルートヴィヒ2世)、ロミー・シュナイダー(オーストリア皇后エリーザベト)、
     トレヴァー・ハワード(リヒャルト・ワーグナー)
邦題は最後がヒになっているが、ルートウィクと聞こえた。
主人公は第4代目のバイエルン国王。祖父のルートヴィヒ1世が映画「歴史は女でつくられる」でも描かれたローラ・モンテスを愛人にしていた。これは史実だし、この映画もほぼ史実のようだ。
ルートヴィヒの変容が渋くていい。19歳で国王になる若い頃はおどおどした感じで生真面目だ。それが、結婚をすると言い出した中盤からは次第に狂気が見え始める。それに合わせて髭が増えていく。最初は口髭だけで、中央はきちんと分かれていた。その後、あご髭を伸ばし、次第に濃くなっていく。精神病云々と噂される頃には頬髭も生えている。
他ではロミー・シュナイダーがよかった。しっかりした大人の女性なのに十代の女の子のようなかわいらしさが感じられた。実際、この映画で大きく飛躍した。
最後、ルートヴィヒの水死の顔がエンドクレジットの終わりまでずっと写っていた。これには、壮大でしつこいくらいの貴族趣味と同様、ヴィスコンティの狂気のようなものを感じる。4時間というのも長すぎる。





  
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by pprivateeye | 2014-12-09 00:37 | 映画 | Comments(0)