Private Eye

ppeye.exblog.jp ブログトップ

ミッドナイト・イン・早稲田松竹

f0067724_3553976.jpg


11月22日(土)

早稲田松竹で二度目のオールナイト上映、今回はフランス映画50年代傑作選を観る。いわゆる名画座らしい古い映画なので年配の映画ファンが多いのかなと思っていたが、意外と若い人も多かった。上映は午後11時開始、朝5時過ぎに終了。

・「モンパルナスの灯」1958年
原題:Les Amants de Montparnasse
監督:ジャック・ベッケル
出演:ジェラール・フィリップ(モディリアーニ)、アヌーク・エーメ(ジャンヌ)、リリー・パルマー(ベアトリス)、リノ・ヴァンチェラ(画商モレル)
原題を直訳すればモンパルナスの恋人となり、晩年のモディリアーニと女性の話だ。妻となったアヌーク・エーメのジャンヌはきれいなお嬢さんというだけだったが、リリー・パルマーのベアトリスがよかった。少し年上でモディリアーニとの関係は終わっているのだが、お互い腐れ縁のようなものでつながっている。彼が倒れたときに涙を流した場面がよかった。リノ・ヴァンチェラの画商モレルは実に嫌な人物だった。モディリアーニが亡くなったときその場にいたのに、ジャンヌのところへ行ってもそのことを伝えず彼の作品を物色していた。ここで映画はFINとなるのだが、実際にジャンヌはモディリアーニの死の二日後に投身自殺をしたらしい。映画と史実がごっちゃになってしまう。


・「歴史は女で作られる」(デジタル・リマスター完全復元版)1956年
原題:Lola Montes
監督:マックス・オフュルス
出演:マルティーヌ・キャロル(ローラ)、ピーター・ユスチノフ(サーカス団長)、アントン・ウォルブルック (バイエルン王ルートヴィヒ1世)
ローラは実在の人物で19世紀のダンサー・俳優。映画のように。著名で資産家の男性を渡り歩いた。そのなかには国王もいた。映画は、ローラが出演する現実のサーカスの場面と彼女の過去の場面が入れ子になり、サーカスという非現実的な世界に加えてさらに迷宮の世界を構成している。ただ、ローラ自身が感情を抑えているのでどうしても冷めた目で見てしまう。ところでサーカスとか演劇とかいった「見世物」は当時、大衆への情報発信の場でもあったのだろうなと思った。


・「フレンチ・カンカン」(復元長尺版)1954年
原題:French Cancan
監督:ジャン・ルノワール
出演:ジャン・ギャバン(ダングラール)、フランソワーズ・アルヌール(ニニ)
有名なキャバレー、ムーラン・ルージュ(赤い風車)創設の話。最後のフレンチ・カンカンのシーンは約20分もあるようだ。これはヴィスコンティ「山猫」の舞踏会のシーンに近い。踊り子が踊っているときジャン・ギャバンは舞台裏にいて不安そうにそわそわしているが、歓声を聞いて次第に自信、確信を強めていく。その姿はアンソニー・ホプキンスが演じた「ヒッチコック」を思い出した。しかし、何と言っても踊り子の中心となるニニ役のフランソワーズ・アルヌールがいい。階段の手摺に乗って滑り降りてくるシーンは一瞬だがかわいさいっぱいだ。ちなみに彼女の名前がそのまま石ノ森章太郎「サイボーグ009」の003の名前になっている(^^)
[PR]
by pprivateeye | 2014-11-27 02:08 | 映画 | Comments(0)