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大事なのは考えること。

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7月1日(火)

7月1日(火)

早稲田松竹で「ハンナ・アーレント」と「エヴァの告白」を観る。毎月1日は映画サービスデーで大抵の映画館で割引になるが、ここは通常1300円が800円になりしかも二本立てで入れ替えなしだからお得感が高い(^^)

「ハンナ・アーレント」はナチスのアイヒマン裁判について哲学者のハンナ・アーレントがどのような考えを持ったかを描いたもの。およそ劇的な場面はないが、観る者にシビアに迫ってくる。
アイヒマンはナチスの親衛隊将校で数百万人のユダヤ人を収容所に送っている。しかし、残虐な殺人鬼ではなく、命令通りに動いただけの「平凡な人間」だった。アーレントによる裁判のレポートは「凡庸な悪」と述べ、移送にはユダヤ人指導者も加担したと書いたことから強烈な批判を浴びることになる。これに対して彼女は反論していない。大事なのは考えること。「考えることで人間は強くなる。危機的状況にあっても考え抜くことで破滅に至らないように。」
この姿勢をよしとするものの、映画を観て思ったのはアイヒマン的人物はいまの日本に蔓延しているのではないか、組織そのものがそういうふうにできているのではないかということ。「言われたからやっただけだよ」、責任を問う場面では必ずこういうセリフが聞かれる。贈収賄とかいったお金の問題ならズルイで済むが、いまの戦争志向の政治家たちも絶対に同じことを言うと思うと恐ろしくなってくる。

「エヴァの告白」、原題は“The Immigrant”で、ポーランドからの移民姉妹を描いたもの。といっても妹の出る場面は最初と最後だけで、姉(エヴァ)の話ということになる。移民たちが住んでいる通りの状況や建物の中などは「ゴッドファーザー」とそっくりだ。加えてエヴァを引き取った男(ブルーノ)の声が「ゴッドファーザー PartⅡ」のロバート・デ・ニーロを連想させる。これらは偶然ではないだろう、「ゴッドファーザー」へのリスペクトがあるものと思う。ブルーノのいとこのオーランドを含めた三人の関係が話の中心。二人の男はエヴァに惹かれるも最後まで紳士だ。ブルーノなんか娼婦の元締めをしているくらいだからもっとイヤな奴でもおかしくないが真面目だ。オーランドも軽いもののエヴァには真剣だ。もしかすると主人公はブルーノとオーランドの二人の男と見てもいいのではないだろうか。
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by pprivateeye | 2014-07-05 15:34 | 映画 | Comments(0)