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「桜の花が咲いたら写真にならない」

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12月27日(金)

・操上和美写真展「PORTRAIT」、gallery 916
写真集を立ち読みして、これは見ておかねばと思い、最終日の一日前に雨の中を見に行った。
笠智衆、スナップぽいポートレートだった。
渡辺貞夫、この笑い顔、アルバムのジャケットで見たと思う。
キース・リチャーズ、意外と気弱そうな印象だ。
ピーラー・フォンダ、荒れたトーンの写真、これも見たことがある。
淀川長治、なぜブレ写真なのか?
古今亭志ん朝、一番不気味な表情だ。
鶴田浩二、かわいい。
デニス・ホッパー、カメラを持ったカットがいい。
ギンズバーグとバロウズ、「オン・ザ・ロード」がリアリティを持ってくる。
椅子、気持ちがいいくらいのピントのコントロール。
アイドルはつまらない。小林麻美、沢田研二、忌野清志郎もそう。

・大谷臣史写真展「The Countru of the Rising Sun」、916 small
72年生まれでアムステルダム在住の作家。住宅街を撮ったモノクロの作品。人物はなし。静かな風景なのだが、どこか作者の意思のようなものが感じられ、何度も見てしまった。同題の写真集が置いてあったのだが、不思議な編集・作りだった。


・「生誕100年! 植田正治のつくりかた」、東京ステーションギャラリー
このギャラリーは初めてだ。東京駅にギャラリーがあることすら知らなかった。
初期の作品は砂丘でいろいろな試みをやっているが、写真そのものを加工することはせず、あくまでカメラの機構で造形的な画面を作ろうとしていたようだ。
自分の好みとしては「童歴」が一番いいと思う。また、ベス単で撮られたカラーもいい。
後期の作品は初期のものをトレースしているような印象が強い。
作品のほかにテキストが多く抜き書きされていて、それが結構よかった。
「桜の花が咲いたら写真にならない」
「この世界で、模倣でない作品があったらお目にかかりぐらいに考えてもいいような気もいたします」
「自分の目くらい、自分に対して、不確かなものはないと思います。自らに甘え、自らの考え方を絶対と信じ、他人にも、それを押しつけようとします」


夜、コルトンプラザで「ゼロ・グラビティ」を観る。
これぞSF映画、という内容だ。3D映画は初めてで、最初は少し違和感があったけど自然と慣れた。破片が飛んできたときは思わずよけてしまったw
原題のGRAVITYは重力だけど、むしろ慣性の法則をまざまざと見せつけられた。宇宙空間では大気がないので摩擦は皆無、重力がないので一方方向に引っ張られることなない。つまり、最初に動き出した方向にいつまでも動いていく。しかも宇宙空間は無限といっていい広がりがあるので、放り出されたことを考えると、これは怖い。
帰ってからYahooの映画レビューを読んだのだが意外とみんなSFを知らないんだなと思った。これが普通の宇宙空間(といってもまだ地球の引力圏内だけど)といっていい。本物のSFファンこそ楽しめる。
しかし、アルフォンソ・キュアロン監督が「宇宙を描いたSFではない。すべて実在するテクノロジーだ」と発言している記事を読んで納得のいかないものを感じた。荒唐無稽、ありもしないものを描くのがSFだと思っているようだがそれは違う。SFはありもしないことも描くのだ、描けるのだ。
いい作品だと思うが、最後のシーンに注文がある。サンドラ・ブロックが砂浜を歩き始めるところで終わっているが、このシーンを徐々に引いていき、どんどん彼女を小さくして最後は宇宙空間にまで出て地球を小さく見せるか見えなくなるまでしてほしかった。そうすれば地球という存在が宇宙の中でいかに小さなものであるのか、いかに特殊なものであるのかということがわかるのだから。
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by pprivateeye | 2013-12-30 02:44 | 映画 | Comments(0)
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写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye
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