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アーティスト・トーク

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7月27日(土)

東京国立近代美術館で「プレイバック・アーティスト・トーク展」を観る。コレクション展での作品の前で作家自身が語った「アーティスト・トーク」の映像をその作品と同時に見せるというもの。これまでの30回のうち、絵画を中心に12人が展示されている。

全員の映像を観る(聴く)つもりでいたのだが、閉館が17時のため残念ながら時間切れになってしまった。
話を聴いた(完全に作品を観ることよりも作家が何を考えていたのかほうが重要になっているw)作家は小林正人、丸山直文、児玉靖枝、秋岡美帆、日高理恵子、長沢秀之、堂本有美の7人。辰野登恵子も聴きたかったのだがダメだった。映像は一人17~8分に編集されている。

何人かの作家が「久しぶりに見ると・・・」と話していて、ああ、絵画は写真と違って自分の作品はあまり手元にないんだなと気付いた。その他では、一つの作品が出来上がるまでに多くのドローイングを描いているんだと感心した。写真で言えばワークプリントを詰めるということに近いのかな。

最も話を聴きたかったのが日高理恵子さんだ。下から見上げた木の枝を描いている。貝殻を細かくした絵の具などを使っていると聴いて、えっ彩色していたのか、と思った。どうやらこれまで見てきた木炭で描かれた作品はドローイングだったようだ。初期の頃は水平に見た木々を描いていたのだが、重力に支配された空間から逃れたくて次第に視線が上向きになっていったらしい。重力云々ということは他の作家の人も話していた。

もう一人、秋岡美帆さんの作品も気になっっていた。まるで風に木々の葉が揺れているのを流し撮りした写真のような作品なのだが、実際に写真をベースにして作成しているようだ。ポジフィルムで撮影し特殊な機械で再現する、NECOプリントという手法らしい。で、そのトークの映像を見終わって腰を上げると後ろで作家自身も観ていた(たぶん)。

これらの映像は会期終了後もアートライブラリで閲覧できるようだ。以前にアンケートでこれらのアーティスト・トークをDVDにしてほしいと書いたことがある。これからも観ることができるのなら年間パスポートでしばらく通ってみるのもいいかな。
by pprivateeye | 2013-07-28 03:13

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye