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「モノを写すこと」がスタート

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9月1日(土)

映画の日ということで銀座に出かける。
銀座テアトルシネマで「あの日 あの時 愛の記憶」を観る。
ざっくりとストーリーを言えば、ナチの収容所から捕虜になった男女二人が脱走し、その後離れ離れになってしまう。戦後30年経って再開できた、というもの。
主人公の女性、いっしょに逃げた男性の母親、男性の兄の嫁、主人公の娘と、女性が中心に描かれている。説明的な余計なセリフがないのがいい。特に母親は複雑な立場だけに言葉も少ない。そして「愛している」というセリフはなかったように思う(これは正確な記憶ではないが)。
ラストシーンは「もう1秒」長くてもいいのではないか。これはこのブログの意見に対する感想だ。そもそもこの映画を観に行こうと思ったのはこの記事を読んだからで、いつもその意見を参考にさせてもらっている。


・Alena Dvorakova, Viktor Fischer写真展「WATER」、銀座ニコンサロン
水を切り口に環境や人間のあり方を撮っている。モノクロ、35mm。
アウトフォーカスやブレが多いので、シリアスな内容だがどこか情緒的なものを感じてしまう。


写真の内側外側研究会の異色の写真家列伝vol.6「大辻清司実験室 1975」に参加。場所は四谷ひろば。講師は大日方欣一さん。
今回は大辻さんが1975年にアサヒカメラに連載した「大辻清司実験室」について。
写真の本質はモノを写すことだが、その行為によって意味の波紋生じること、意味が発生することを予想していたようなところがある。これがスタートで、場所とモノの関係、モノ意識の剥落、気配へと進んでいく。気配は撮影者自身の回想につながり、さらに、見えない他者のまなざしに刺し貫かれる。そしてそれは、モノからのまなざしとなる。見返されているという感覚。
この「大辻清司実験室」は松濤美術館での図録にたしか全部収録されているのでしっかりと読んでみよう。
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by pprivateeye | 2012-09-03 18:08 | 映画 | Comments(2)
Commented by 谷内修三 at 2012-09-10 10:12 x
ブログを紹介していただき、ありがとうございます。
私の映画の感想は、まあ、好き勝手なものです。
Commented by pprivateeye at 2012-09-10 11:31
谷内さん、コメントありがとうございます。
映画の初心者と言っていいレベルなので、単なる印象ではなく、きちんとした批評を読むのは大変勉強になります。
最近、ハッとさせられたのは「ニーチェの馬」についてでした。言葉が多過ぎるとの評には驚きました。そのようには感じていなかったのですが、思い返してみると確かに指摘されているとおりで、なるほどと思いました。
これからもよろしくお願いします。