「写真は物質である」
2010年 07月 30日
都写美で「オノデラユキ 写真の迷宮(ラビリンス)へ」を見る。
作者によるアーティストトークにも参加。
「見る」ことへの批評性、「写真」への批評性を色濃く持った作品だ。
それは、見ることとはどういうことか、写真とはどういうものであるか、ということを作者が常に問い続け、それを作品として具体的に示していると言えよう。
「写真は物質である」とは図録の解説に出てくる言葉だが、作者は常にフィルムで制作することにこだわっている。いろんなイメージを組み合わせる過程ではデジタルも使用しているが、最終的には作者自身が暗室作業によって大きなプリントを作っている。
話の中で何度も出てきたのが「手作業」という言葉。
自分の手を動かすことで作品を作り上げていくという職人的な感覚を大事にしているようだ。
その意味でも「アーティスト」と言えよう。