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祝! 「SFマガジン」600号

たまたま書店で「SFマガジン」を見つけ、ずいぶん厚いので(2.7cm!)、また何かの特集かと思って手に取ったら創刊600号記念特大号でした。

「ミステリ・マガジン」もそうだけれど早川書房の雑誌は書店に置いてある数が少なく、こんな特別な号を買いそびれると、ほとんど入手できなくなる。写真集と同じで、見つけたときが買い時。そのせいもあって学生の頃はこの2冊には少し高級な感じを持っていた。

今月号の表紙をめくると、連載コラムMy Favorite SFで、小川一水が小松左京「日本沈没」を取り上げている。そのなかで、“小松左京的な愛国心が好きだ。 ・・・・・・ 侵略に対抗して団結する心ではなく、あまりにも広い外界に出たとき少しだけ振り返って安らぐ心、それが小松さんの愛国心だ。”と書いている。
そう、そのとおりなんだよ。小松左京の小説の底辺にはその‘少しだけ振り返って安らぎたい心’が決して女々しいものではなく、肯定的に描かれている。それは優しさと言っていいかもしれない。だから読み終えて投げ出したくなる小説はない。

で、この「SFマガジン」をパラパラ見ていたら急に恩田陸の小説が読みたくなり、読み始めたばかりの87分署シリーズ「歌姫」をストップして、「ライオンハート」を購入、すぐに読み始める。
by pprivateeye | 2006-03-09 20:34

写真について、極私的な、 あれやこれや


by pprivateeye